アメリカで銃規制が進まない理由
◆アメリカで銃規制が進まない理由
(ジャーナリスト神保哲生氏の解説より)
1.銃規制は違憲とする最高裁の判例があるから。
2.銃規制を主張する政治家は選挙で負けるから。
3.自分だけ銃を持たないのは不安だから。
1.銃規制は違憲とする最高裁の判例があるから。
・2008年、最高裁判決。銃規制は、民兵(ミリシア)の武装権を認めた
合衆国憲法第二条(修正条項)に反するとの判断。
・アメリカは歴史的にイギリス国教会による宗教的迫害を逃れてきた
清教徒の国。したがって、信仰共同体による自治と連邦政府からの
自律性が重視されてきた。
→本来、民兵の武装権は、連邦軍に対する集団的自衛権を意味し、
一般的な武装権のことではない。
→しかし判決は、憲法第二条を「一般的な武装権」と読みかえるもの。
・「銃は建国の精神を支えるアメリカの精神文化」とする保守層も。
・9名の最高裁判事のうち、保守は5名。リベラル4名のうち女性3名。
2.銃規制を主張すると選挙で負けるから。
・全米ライフル協会(NRA):規制に反対する圧力団体。400万人。
ロビー活動で強い影響力をもつ。
・かつてクリントンの銃規制を推進したコーレイ下院議長が落選。
3.自分だけ銃を持たないのは不安だから。
・銃をさきに捨てた人、世帯、州が犯罪者に狙われる傾向。
・銃規制が犯罪を増加させるとの指摘も。
補足:銃規制をめぐる議論には、ジェンダーや人種のバイアスがある。
銃規制に反対:男性、白人
銃規制に賛成:女性、黒人
