紀伊国屋で目当ての本を買い、
お気に入りの場所へ向かう。
さすがはGW。いつもならば
人気薄のお店も混んでいた。
こうなれば、2つめの場所。
お店の都合なんて考えず、
自分には、「本を読む」って
決めてる場所が、2つある。
ひとつは、梅田のど真ん中。
もうひとつは、大好きな中崎町。
梅田から歩いてすぐやのに、
ほとんどの人がやってこない。
JR高架下は店が増えたけど、
そこから先は、相変わらず。
この相変わらずさが、好き。
店に入る。
少しだけご年配の夫婦が
営んでいらっしゃるお店。
座席は全部で、12席ほど。
失礼ながら期待通り、
安心のお客様1組。
「本読むんですけど、
いいっすかね?」
ま、アカンと言われないのは
分かっているけど、これから
だいぶ居座りますよ、の宣言。
「ええですよ。暇やから。」
頼んだアイスコーヒーと
なぜか付いてくるオレンジ。
昔ながらの喫茶店によくある
些細だけど嬉しく感じる
ちょっとした、おもてなしの心。
「ゆで卵、きらしてんよ。」
申し訳なさそうに言うから、
逆にすみません、と謝った。
当然、きらしたんですか?と
言えるわけもなく、おいしく
オレンジスライスをいただいた。
肘を突いたり、足を組んだり。
姿勢を少しずつ変えながら
流れる音楽も気にせずに、
ただただ、読書を続けてた。
それでも、
お冷がなくなれば
嫌な顔なんかせずに、
注ぎ足したりもしてくれた。
追加注文もしないのに
温かく見守ってくれてた。
区切りのいいとこまで
って思ってたら、この
区切りがなかなかなくて、
結局は、4時間くらいかな。
アイスコーヒー1杯で、、、。
まあ、立ちの悪いこと・・・。
お会計時に、謝った。
「すみません、長時間。」
そう言おうと思ってたのに
自分の言葉にくい気味に、
っていうか、明らかに
僕が言い終わらないうちに
マスターがかぶせてきた。
「いやいや、ありがとな!
兄ちゃん、ちょっと前まで
ちょいちょい来とったな。
覚えとるんやで、ワシ。
最近来んで、どっかに
行ったんやと思ってたわ。
せっかく漫画を置いとるのに、
本を持ってきて読むのは
兄ちゃんくらいなもんやで。」
まさに、おやっさんと呼ぶに
ふさわしい風格のマスター。
っていうか、覚えられてたん?
ちょっと前、って、どれくらい?
結構、ひさしぶりなんやけど。
本読む人、他にもいるでしょ?
そういや、いつも、お客さんは
年齢層が高かったような、、、。
お店に入った時は、だいぶ
よそよそしい感じやったのに
いきなり、距離を縮められて、
その勢いに、躊躇してしまった。
「ま、また来たってな。
ゆで卵、用意しとくわ。
はい、お釣り。ありがと。」
隅っこに居座った4時間で
思い出してくれたのかな。
(あ、またお願いします。)
くらいしか言えなかった。
完全に休息モードゆえ、
瞬間の反応ができない。
ただ、笑顔だったとは思う。
そうであったに違いない。
だって、めちゃ嬉しかったし。
喫茶店での出来事。
今日は歴史探訪をするか、
本を読むか迷ってたけど、
これでよかったと思えた。
明日はいよいよGW最終日。
出かけたり、備えたり、、、。
また意外で素敵な出来事に
出会えたらいいな、と願う。