カタルーニャ旅行6日目の朝になりました。
ロット 「おはよう」
ソニック 「おはよう～。」
珍しいわねえ。ロットが休日に、朝8時前に起きるなんて。朝ご飯はパッククッキングで炊けてるからいいけど。
じゃあ、目玉焼きを焼こうかな？
しかし、それどころではなかったのです。
ロット 「ソニック・・・・実は・・・ちょっとまずいことになった。」
ソニック 「？？？」
ロット 「昨日の夜来てたメールを今読んだんだけど・・・スイスが10日間の自己隔離対象国のリストを改訂するんだって。8月8日からはスペインも対象国になっちゃうんだ。」
ソニック 「ホントだ、ハイリスク地域にスペインが入ってる～！ ちょっと待って、8月8日から実施って・・・！確か、私達が帰る日じゃない。私達、とんでもなく朝早い飛行機に乗らなくちゃいけなかったのよね。」
ロット 「実施は午前0時からだから、間に合わないなあ。仕方ない。たった10日間だろう？ いまさら飛行機を取り直すほどのことも無いよ。このままの予定でいいよな。」
ソニック 「10日間もよ！ 食べ物とかどーするのよ。」
ロット 「んー。買い物くらい、いいんだろ、きっと。（←註 ダメです。自己隔離期間中は宅配を利用するか、買い物代行を依頼するか、だそうです。）」
ソニック 「届出義務とかなんとか、いろいろあるし・・・・どこに届出をしたらいいのかも、何が自己隔離の義務なのかも私達よく分からないのに、下手をしたら罰金1万フラン！？もしかしたら家族3人分で合計3万フラン！？」
ロット 「大丈夫だよ。実際にそんなことにはならないよ。」
ソニック 「・・・・違反かどうか判断して、罰金を課すかどうか決めるのはあなたなの？当局なの？。」
ロット 「それは・・・・・当局・・・だよね。」
スイス政府の公式サイトを確認しましたが、検疫対象になるかどうかは、「スイス入国時の規定」で決まるそうです。
8月8日午前0時より前に、つまり、8月7日24時までにスイスに入国すればセーフ。
もし帰りの飛行機が出発するのが8月8日夕方以降だったら、私も迷ったかもしれません。
でも、午前3時半には宿を引き払わなければならないほど早朝の飛行機なんて・・・・それなら7日の夜に帰るほうがマシだとひそかに思っていたのです。ましてや、7日の24時までにスイスに到着しているか、8日の0時以降になってしまうか、でジュネーブに戻ってからの生活が10日間、まったく変わってしまうのです。7日中に帰れる飛行機、探さなくちゃ！
慌てて飛行機を検索してみました。この際、直行便にこだわっている場合ではありません。
ソニック 「うーん。今検索してみたんだけど、明日のチケットあるみたいよ。大人2人子供1人で、シャルルドゴール乗り換えで600ユーロくらいから」
ロット 「なんだって！それならチケット取ろう！」
ロットがPCを起動してチケットを検索している間にも、条件の良いものからどんどん消えていきます。
急げ、急げ～。
最終的に、バルセロナをお昼過ぎに出発し、ミュンヘンで乗り換えて夜9時ごろにジュネーブに着く便が取れました。
ロット 「チケットはずっと高くなっちゃったけど、もうこれでいいよ。宿のオーナーには予定を変更して明日帰ることにしたって連絡しておこう。鍵の返却をしなくちゃいけないから。」
ソニック 「ありがとう。じゃあ、遊べるのは今日が最後ね。」
長女ガルが起きてきました。
ソニック 「ガルちゃん、明日ジュネーブに帰ることになったの。」
ガル 「えええええ？？ もっとあそぶ～。もっとおよぐ～。」
ソニック 「明日帰らないと、ジュネーブに帰ってから1歩も外に出られなくなっちゃうの。そんなのイヤでしょ？」
ガル 「ぶーーーーーー！！」
ロット 「ガルちゃん、だから今日はいっぱい遊ぼう。海でも遊園地でも好きなところに連れて行くから。」
ガル 「ヨーロッパパークは？」
ロット 「明日帰れば多分行けるよ。だから明日ジュネーブに帰ろう。」
しかし、私達はこの時気付いていませんでしたが、ドイツは私達が旅に出かける前、7月31日からカタルーニャ州を含むスペインの3州を「入国前14日以内に滞在していた場合は検疫措置」の地域に指定していたのです。
カタルーニャ旅行とヨーロッパパークの予定との間は1週間しか空けていなかったので、私達はドイツに入国しても滞在期間は「隔離」されるだけになります。
つまり、ヨーロッパパーク旅行は中止するしかないわけですが、この時点ではまだロットも私も気付いていませんでした。
続く
Avec Amour まごころをこめて