北京オリンピックのフィギュアスケートで、男子シングルに出場した羽生結弦選手が記者会見を行い、3連覇は逃したものの4回転半ジャンプに挑戦した大会を振り返って「誇りを持って胸を張ってこれからも過ごしていきたい」と今後に向けた心境を語りました。
羽生選手は14日、今月10日の男子シングルのフリー以来、4日ぶりに練習を行ったあと、北京市内にあるメインメディアセンターで記者会見を開きました。
オリンピック3連覇をかけて臨んだ男子シングルで4位とメダルには届かなかったものの、後半のフリーで世界で誰も成功させていない4回転半ジャンプに挑み、転倒して回転不足にはなりましたが、国際スケート連盟の公認大会で4回転半ジャンプとして認定されました。
会見で羽生選手はフリーの前日の練習で足首を痛めて痛み止めの注射を打ちながらも挑んだ4回転半ジャンプについて「僕の中ではある意味、納得して満足した4回転半だったと思う」と振り返りました。
今後の目標については「4回転半ジャンプをおりたい気持ちや自分のプログラムを完成させたい気持ちがあるが、アクセルは完成してしまったんじゃないかと思っている自分もいる。これから先も競技をやっていくうえで、どんな演技を目指すか、何を皆さんに見せていくか考えているところ。これからも羽生結弦として羽生が大好きなフィギュアスケートを大切にしながら極めていきたい」と話していました。
最後はオリンピック王者として背負ってきたこの8年間の重みについて問われ、「とても重かったし、とても重かったからこそ、自分が目指しているフィギュアスケートや4回転アクセルを常に探求できたと思う。3連覇は消えてしまったし、その重圧からは解放されたかもしれないが、僕はオリンピック王者だし2連覇した人間だし、それは誇りを持って胸を張ってあすの自分がきょうを見たときに胸を張っていられるようにこれからも過ごしていきたい」と話しておよそ30分間の会見を締めくくりました。
【会見全文】
羽生選手は会見の冒頭、質疑応答が始まる前に、みずから手をあげて
「先に僕からお話させていただきます」と話し始めました。