今回はついにリリースされる新作『Demonstration CD Vol.4-SUNSET-』。今号はその新作の特集号です。流行る気持ちを抑え、この特集インタビューで少し早く新作に触れて下さい。


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約10ヶ月ぶりの音『Demonstration Vol.4-SUNSET-』がいよいよリリースされる。
収録された3曲、「夕焼けメロディ」、「グリーンストーリー」、「ノスタルジア」。この曲達について今回はNEVER LANDのメンバーに聞いてみた。


 -リリースされる作品『-SUNSET-』と言うタイトルのコンセプトは?
なぜ以前リリースしていた同タイトル Demonstration というタイトルなんですか?
彰秀「去年から『Night』シリーズという名を付けてワンマンライブをやってきました。それが一区切りついたので、次は『夕焼け』という名をつけました。これは後々朝日へと続いたり…、とどのような形になるかはまだ秘密ですが(笑)、実はそういう大きな一日の流れをバンドとしてテーマにしているからなんです。
Demonstrationというのは世の中に自分たちの存在を伝える、とか意思を発言するとかの意味を持っているので今一度、自分達の気持ちをみんなに伝えたいという事からなんです。」


 -なるほど。では1曲ずつ伺ってゆきます。「夕焼けメロディ」はどのような時に生まれた曲なのですか?
彰秀「これは今年の模索の冬の時に出来た曲で(笑)僕ららしい切なさをアコースティックサウンドとストリングスサウンドで混ぜてロックな曲ができないかな、と思って出来た曲です。歌詞は思うより浮かばなくて、色々悩んでいる時にふと目をやった本棚に昔母が誕生日にくれた絵本があって、それを読んでいると胸に温かい気持ちがあふれてフワっとひらめきました。なんか自分の持つ懐かしくて切ない情景が浮かんで来て、パパッと書き上げました。」


 -この曲を最初に聴いた時、どのような印象でしたか?
日寿「そうですねぇ、現段階に至るまではかなり変化をした曲ですがサビのメロディーはアキさんらしさを感じました。良い曲になるなって予感は凄くしてましたね。っていうか良い曲になったしね。」


 -イントロに代表される複雑なパターンはどうやって生まれたのですか?
誠「このリズムパターンは考えるより先に感覚で叩き出したのが発端。個人的には複雑なパターンとかは好きなので、緻密に複雑になればなるほど燃えます(笑)」


 -この曲でこだわった部分、プレイはどこですか?
彰秀「今回は全曲ともに言えるのですけど、ドラム、ベース、ギターを一斉に録音したんですね。だからよりバンドらしいノリと言うか、グループが今まで以上に出来たと思っています。この曲は特にアコギとエレキの融合が肝になってます。まったくユニゾンでプレイしていることで面白いサウンド、独特のセツナカッコイイサウンドになってます。唄も少し高めのキーになっています。最初作った時は3音ぐらい低かったんですけどね。その分勢いが増したと思います。」


日寿「僕はあまりプレイにこだわる人じゃないんですが、敢えて言うならアキさんの言う様にバンドの一体感ですね。ドラムと極力ユニゾンしてます。あとこの曲は5弦ベースで弾いています。なかなか苦労しましたね。音はけっこうブリブリさせてサビの気持ちよいグルーヴ感を出したいなって思いました。そんな感じです。」


誠「複雑なパターンはもちろんですが、なんかこう、尖った感じというか、触ると切れるぜ!的な荒々しさを出したいと思ってプレイしました。」


 -では続いて「グリーンストーリー」ですが、これはまた切ないですね。どのようにして生まれたのですか?
彰秀「唄ものの曲なので意外だと思うのですが、これは先にギターリフがあってそこからメンバーでセッションしながら基本ラインを作った曲なんです。だから一番全員のグルーブが一致しています。ライブではすでに演奏している曲なんですが、唄っていて気持ちがいい曲ですね。」


 -詩がとても印象的だと思うのですが、これは実話ですか(笑)?
彰秀「それは言えません(笑)というより僕の事はどうでもいいんです。聴いてくれた人が自由に感じてもらえれば。」


 -日寿さんと誠さんは「グリーンストーリー」についてはどうですか?
日寿「仮詩を見ていいねって思いました。まぁ、こんな恋愛はしたことありませんが(笑)気持ちはわかります。人が覆い隠す部分だったり素直になれない歯痒さがよく表現されてるなって。僕は後悔するなら言っとけタイプですけど。でもほんと切ない詩だと思います。」


誠「この曲大好きなんですけど、男心全開って感じですごく共感の持てる唄。男っていくつになってもガキっぽいし、弱いくせに強がったりもするでしょ?その弱い部分を素直に表現してる曲だから、なんか切なくて好き。」


 -ではプレイでこだわった部分は?
彰秀「これはギターはたった2本アコギのみ。だけどピックの材質や弾く位置、ニュアンスととても試行錯誤した曲でした。おかげでアコギの新しい音色の付け方を覚えました(笑)。唄はこれまた切なさモード全開で(笑)」


日寿「単調なフレーズの中にも少しの変化を加えています。でも難しい事をやるんじゃなく、メロディーの邪魔にならない様に心がけました。この曲もノリ重視で、グルーヴ感に注意して演奏しました。」


誠「この曲は全体の流れというか、曲自体の呼吸みたいなものに集中してプレイしました。なおかつ、感情があらわになりそうなのをグッとこらえる!みたいな。この曲には、すごく入り込んでしまいますね」


 -それでは「ノスタルジア」ですが、この曲は随分前から演奏されてますが、なぜ今回収録されたのでしょうか?
彰秀「実は Beautiful Days の時に収録しようとしたんですよ。だけど色々あって予選落ちして(笑)結構思い入れも強い曲だし、去年アコースティックライブやった時にお客さんに「一番聴きたい曲」ランキングでも一番だった曲でした。今回自分たちを見つめ直した結果、そんな曲だからこそ今レコーディングするべきではないかと思った訳です。」


 -日寿さんと誠さんは「ノスタルジア」についてはどうですか?
日寿「ノスタルジアは詩が凄く良く完成された曲だったので早く音源化したかった曲ですね。こうやって音源化できて嬉しく思っています。サビの耳に残るメロディーの良さもネバランらしい曲だと思ってます。」


誠「この曲、実は、今回、自分の中で初めてアレンジが固まりました(笑)ずいぶん長いことプレイはしてたんですが、なかなか自分の納得いく唄い方ができなくてね。録音ギリギリまで。でも今回、録音する寸前にパーンと何かが解決したんです。自分の中で。NEVER LANDらしい曲だから、自分自身の唄い方にもシビアだったんでしょうね。」


彰秀「これは楽器や唄のハーモニーを生かしていますね。一番ダビングも多いですね。今回唯一のギターソロなので魂込めました。おかげで珍しく3本の指の爪が浮いてしまいました(笑)この曲は一番唄い回しなどをメンバーで話し合いましたね。それがまた面白かった。」


日寿「Aメロの部分はかなり優しく弾いてます。ボーカルの音程が低く優しく歌う部分なので。あとはもう結構前からある曲なので考えずに弾きました。自分が思っているより演奏してるとちょっとゆっくりに感じる曲なので走らない様に気をつけました。」


誠「この曲はプレイというより、音色に一番こだわりました。木の優しい音。懐かしい音。やわらかい音。そんな感じの音になるようにって。」


 -今回のレコーディングの使用機材を教えて下さい。
彰秀「アコギはテイラー。エレキはフェンダーのストラト、ギブソンのSG、レスポールカスタム。アンプはボグナーだけでしたね。基本的にダビングが少なかったので。あとはエコーでローランドのスペースエコーぐらいかな。アコギの弾き方でのニュアンス、音色は結構気を使いましたね。」


日寿「ベースは『夕焼けメロディ』だけ5弦のIBANEZ SR900FM。他は4弦のK2 GUITAR'S FACTORY CUSTOM BASSです。ヘッドアンプはASHDON ABM 300 EVO。スピーカーはSWR GoliathⅢ。そして俺はこれが無いと弾けないという(謎)エフェクターのEBS MULUTI DRIVE。歪み方は曲によって変えてます。基本的にかけっぱなし。あと『夕焼けメロディー』だけEBS MULUTI COMPをかましてます。基本的にソツのない感じの音作り。性格が出てます(笑)。初めてレコーディングで使った5弦ですが、もう少し研究の余地がありました。『夕焼けメロディー』のみピック弾き。他は指弾きです。」


誠「使用機材は、3曲とも基本セットは変わらず、自前のPearlの10”12”タム、16”フロアタム、22”キック。シンバル類はライブの時とは若干使用を変えて、SABIAN16”18”クラッシュ20”ライド、19”チャイナ、8”スプラッシュチャイナ、10”スプラッシュ。このスプラッシュ達は今回のレコーディングで、ナイスなアタック感を出してくれました。そしてハイハットは年代物のPearl製。最近知ったんだけど、以前より使ってるこのハイハットが、実は割とレアでミュージシャン達の間では重宝されてるらしいです。でもショックなことに微妙にヒビが(苦笑)そしてスネアは今回2台使用してて、夕焼けメロディはCANOPUS6.5 メイプルシェル、ノスタルジア、グリーンストーリーはPearl6.5バーチシェル。今回このバーチシェルのスネアがすごくいい音色を放ってくれたんですよ。嬉しいかぎりです。使用機材はこんな感じですね。今回のレコーディングでは、3曲とも木の暖かさが良い具合に録音できたので、是非ともドラム聴きなんかもしてもらいたいですね(笑)」


 -ではここまでリリース前に存分に曲の解説をしてしまいましたが(笑)改めてこの作品をみなさんまとめて解説するなら?
彰秀「不思議な3曲です。シングルでもないし、ミニアルバムでもないし、コンセプトものでもないし。ただそれ故にNEVER LANDの面白さを自由に感じてもらえると思います。」


日寿「全体的に優しい曲調…かな。『夕焼けメロディー』は受け取り方によってはそうじゃないかもしれませんが。詩もサウンドも今のNEVER LANDを存分に堪能できる作品になっていると思います。俺はこの楽曲を聞いて色んなイメージが沸きました。短編の小説を読んでいる様な感覚に近いとでも言いましょうか。ま、詩の深さとサウンドの気持ち良さを感じてくれると嬉しいですね。」


誠「言葉に語弊があるかもしれないけど、NEVER LAND原点回帰!みたいな。いつもなら「進化した」とか「新たな」とか何か前に進まなくちゃいけないって感じな意気込み満点な気もするけど、今回は、こう無理も背伸びもしない、等身大の俺達って感じなのかもな。キャッチコピーがあるとすれば「誰でも聴きたい詩がある。泣きたい時にはこれを聴け!」とかね(笑)自然な俺達の3曲だね。」


 -レコーディング中のエピソードはありましたか?
彰秀「今回はみんなで話していたんですけど、録り直したら一回千円!とかいってました。でもそれがよかったのかもちろん録り直しもあったけど非常に緊迫感があってスピーディーに録音が終わりました。ただ言い出しっぺの僕が一番録り直しましたけど…(笑)」


日寿「今回はあまりおもしろネタがなかった気がします(笑)。リズム隊の録音が凄くスムーズに出来たので良かったですね。あ、俺が頼んだもりそばの大盛りがやたら大盛りだったなぁ。あとは相変わらずお菓子をモリモリ食べたのは憶えてます。」


誠「これ言ってもいいのかなぁ。レコーディングはすごく順調だったんだけど、レコーディング前のエピソード。メンバーもスタッフも集合時間より20分くらい早く入りをして、順次機材をスタジオ内に入れて、入れ終わるかなぁと思った時の一言。「あ!アンプ持ってくるの忘れた!うわぁ~(泣)」いやぁうちのリーダーには珍しく忘れもの。しかもかなり重要。それにかなりデカい。録音前に取りに帰れたから全然問題ないんだけどね(笑)意外だったし、レコーディングに気合い入りまくってたんだなぁと思ったほほえましいエピソードでした。」


 -今後のNEVER LANDはどのようになってゆきますか?
彰秀「どうなるんでしょう?教えて下さい(笑)ただその時その時の音を大事にして、みなさんに何かを与えられる音楽を作ってゆくだけです。」


日寿「それはわかりません。なるようになるっていうかするって感じですね。この三人で出来る事、この三人じゃなきゃ出来ない事を探し追い求めていきます。」


誠「よりNEVER LANDらしく、より自分らしく、素敵なサウンドを創り続けることでしょう。」


 -それでは最後にこの記事を読んでくれてる方にメッセージを。
彰秀「一緒に楽しみましょう。音楽がくれる力を信じて。」


日寿「応援してくれてるみんないつもありがとう。ここで初めて出会う人はこれからよろしく。俺達の音楽が少しでもみんなの人生に何かしら影響してくれると嬉しいです。これからも楽しんで音楽していきましょう。よろしくね。」


誠「何かしら感じてもらえたら幸いです。いっぱい聴いてください(笑)」