「終わりなき旅」のイントロから、ぼろぼろと涙が出てしまって、
慌ててカバンからティッシュを取り出した。
最初はちょっと恥じらいがあって、我慢しようと思ったけど、数秒で諦めた。
もうダメです。泣けてくる。
ここのところ、なんだか自分の気持ちがうまくコントロールできなくて、
なんだかもどかしくて、なんだか歯痒くて。
思いっきり後ろ向きなのに、無理して前向いてる風を装っていたのかもしれない。
でも、スクリーンに吸い込まれながら、胸のつかえがスッと取れるのがわかった。
辛かったんだ、私。
苦しかったんだ、ずっと。
それを認めたくなくて、いや、認めちゃいけないと思ってた。
ここで心折れたら、この先絶対にうまくいかない。
だから頑張らなくちゃ、って自分に言い聞かせていた。
でも、全然自信がなかった。
私になんか、できるわけがないと。
そう思っていることを認めちゃいけないと、無理していたんだと思う。
音を奏でる4人が、とても幸せそうに笑っていた。
「やっと会えたね」。その言葉が、いろんなことを思い出させた。
毎日大変で、辛くて、やりたくない気持ちと、でも、
新しいものを作り出せたときの嬉しさや、人と触れ合える楽しさとが入り混じった、複雑だった10年間。
やっと解放されて帰ってきたのに、気心が知れていたはずの人とうまくいかなくて、
近ければ近いほど遠くなってしまう人間関係。
自然の猛威や、目に見えないものとの戦いで、
迫られる我慢、大きく変えられてしまう生活。
苦手なことに向き合わなければいけない現実、心配したらキリがない将来。
いろんなことに心を揺さぶられて、
目の前の大事な人に優しくできないもどかしさ。
いろんなことがあったここ12年ぐらいのことが、走馬灯のように一気に駆け抜けて、私は涙が止められなかった。
ニコニコと優しい笑顔で、楽しそうに演奏しながら、
この30年を噛み締めている彼らを観ていたら、
やっと、頑張ろうと思えた。
桜井さんが、あんなに素で感極まってるの、初めて見たなぁ。
絡まったテープを取ってもらって嬉しそうなナカケー。
昔よりずっとよく喋るようになって、
ちゃんと目を合わせてコンタクトをとる健ちゃん。
一生懸命ごまかしてるけど、すっかり涙もろくなったJen。
「終わりなき旅」を聴いて、必死に自分を鼓舞したこともあった。
「イノセントワールド」は、高校に入ったばかりの、まだふわふわしてたあの頃、
友達のイヤホンを借りて聴いたっけ。
「彩り」には苦い思い出が付きまとって、しばらく聴けなかったけど、
今はちゃんと歌詞を噛み締められるようになったよ。
「エソラ」のイントロは、なんだか気持ちが明るくなるんだよな。
演奏する4人も楽しそうで、こっちまで自然と笑顔になる。
「かぞえうた」。宮城の追加公演、行ったなぁ。
あの頃はまだ、気持ちの整理が付いてなかったんだな、たぶん。
申し訳ないけど、今この映像見て、やっと、
あの時ライブに行けた嬉しさが感じられてるかも。
「any」改めて聴いたら、ますます泣けてきた。
♫ 今僕のいる場所が 探してたのと違っても
間違いじゃない きっと答えはひとつじゃない ♫
いや、ほんとに、それ。
なんか、間違ってたのかな。
きっと自分が悪いんだけど、こうすべきじゃなかったのかな。
どうすればよかったのかな。
ここからうまくいくのかな。
この先大丈夫なのかな。
そんな漠然とした大きな大きな不安を、そっと掬い上げてもらった気がした。
そういえば、何年か前にも、こんなふうに、
Mr.Childrenの歌詞に救われたことがあったのを思い出した。
そして、
こうやって何度も、私は彼らに助けられてきたんだと思ったら、
またボロボロと涙が溢れた。
肝心なときに、ふっと現れて、サーっと全部持って行って、
私を軽々と引っ張り上げてしまう。
全く、なんて頼もしいヒーロー。
全然身近な人でもなんでもないのに、
この人たちを失いたくないな、
いなくなって欲しくないな、
絶対に、ずっと、私の人生に寄り添い続けてほしいな。
そう思った。
縁起でもない、というか、失礼な話だけど。
でも、なんだかすごく、4人が愛おしく思えた。
25周年のツアーを観に行かなかったことをすごく後悔したくせに、
また、30周年も行かなかった自分を、今、ものすごく恨んでる。笑
次からはもう、躊躇しないで、会いに行くね。
私にはやっぱり必要不可欠な、大事な“薬”。
私、すぐ病んじゃうからね。苦笑
結局、見終わるまで、泣きっぱなし。
でも、すっきりした。
ありがとう、Mr.Children。
そして。
さぁ、やるぞ。
前を向け、私。