「機材のお話」で書いた録音機材YAMAHA MD8を入手してからというもの、私の創作意欲は再燃することになった。

 まずは機材の操作に慣れるために、前回紹介した "Suite 'Memories' " をリメイク。そしていよいよ本格的に録音した曲が、この "The Dawn of Quietude" になる。

 

 この曲は、学生時代にお世話になった先輩が結婚することになったときに、そのお祝いとなるような曲を作ろうと思ったことがきっかけになって書き始めた。

 構成が思うようにいかず、やむを得ず「組曲」という形にした " Suite 'Memories' " の経験を踏まえ、試行錯誤を重ねてじっくりと取り組んだ長尺の曲となった。" Suite 'Memories' " がインプロビゼーションを紡ぎ合わせた奔放な作風だったのとも違い、この曲はあくまで一貫性を重視した作りになっている。全体的には「歌もの」を意識した構成のインストルメンタルだが、ハーモニーやオブリーガードをふんだんに導入し、アレンジ過多な面が目立つ一方、中間部のゆったりとしたパートにおけるフリースタイルの入魂プレイをはじめ、後半にはワウペダルを使用したロック風味のソロも残してある。

 

 私が音楽を創作する理由は、概して、負の感情の漏洩を防ぐことと、散らかったネガティブな思索の整理をすることであるが、この曲は敬愛する人の結婚というモチベーションによる、それまでにないポジティブなフィーリングが込められている。そういう意味では、20代の頃に書いた曲の中では " Suite 'Memories' " とは対極を成す象徴的な作品となった。

 

この曲は、カバー曲や書き下ろした別の曲とカップリングし、カセットテープという形でその先輩へ贈った。カバー曲は著作権上ここでは安直に紹介できないが、カップリングした曲についてはいずれここで案内したいと思っている。

 

 

The Dawn of Quietude

 

8'56"

This song was written in 1998.

Recorded 1998. Remixed August 2019.

L.W.Samy on Guitar and Bass.

YAMAHA RY20 on Drums.

 

 

 

 下記のリンクをクリックすると「Soundcloud」というサイトに移動し、楽曲が聴けるようになっています。アカウントを持っていない方も「Listen in browser」をクリックすると聴けます。

 

 

 

 

 

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