南部鉄器の使い方って
南部鉄器って、言うまでも無く、鉄でできてます。
鉄という素材は強く堅いものですが、酸化し腐食されてゆく性質
を持っています。
錆びて赤くなる、長い時間の内に薄くなるのは、自然の姿です。
錆びない鉄瓶というものはなく、むしろ使い込むことによりそれは
解決されます。
数百年も昔の鉄瓶が現在でも美しく使われているのは、このように
使い込まれたからこそといえます。
鉄器を上手に使って自分だけのオリジナルアイテムにしたいですね。
【鉄瓶を上手に使うための第一歩 (2~3週間)】
鉄瓶の扱いは、最初が大切です。
ポイントは内部の金気止め皮膜を破損せずに早く「湯あか」を
つけてしまうこと。
「湯あか」は、内部に付着する茶色いもので、通常2~3週間
でついてきますが、この時期の注意点は、下記の4点です。
(1)新しい鉄瓶は、2回ほど水ですすぎ、内部のホコリを取り除きます。
(その後、沸かした湯は、すぐに飲むことができます。)
(2)最初の2~3週間は、毎日使いましょう。
水は、六分目から始めましょう。
(3)使い終わったら水を入れたままにせず、必ず内部を乾燥させます。
乾燥には、余熱を利用するか、弱 火にかけます。
(4)内部は、どんな場合にでも手を触れたり、タワシ等で洗わないこと。
(皮膜が破損します。)
※使うにつ れて、内部に褐色の斑点や模様が現れますが、これは
「湯あか」が ついてゆく過程での自然の変化です。
錆 びたと思って触れたり、こすったりしないよう気をつけましょう。
以上のようにして、つけられた「湯あか」は、味をまろやかにする効果
があります。 汚れや有害な物質では 決してありません。
この湯あかがついた状態を「鉄瓶がなれる」と言い、鉄瓶の本領発揮
の時間になります。
この湯あかでお湯の色が変色してしまうような状態になった時はお茶を
鉄瓶で2~3日繰り返し炊くと直ります。
この時も鉄錆がついたようにみえる内部をこすって洗うようなことはしない
ほうが良いですね。
鉄瓶は使い込む程、より良い品に成長します。
自分だけの、味わいのある鉄瓶に成長させましょう。
南部鉄器の手入れと保存方法
南部鉄器は手入れや保存方法をきちんとすることで非常に
長持ちで、かつ、美しく成長させることができます。
南部鉄器を楽しむために、以下をしっておくと便利です。
(1) 熱源
炭火からガスまで、燃料は選びません。
ただし、ガスレンジの時は、仕上げに用いている漆が痛むことが
ありますので、弱火が好ましいでしょう。
(2) 普段の手入れ
外部は、濡れたままホコリのついたままにしておかず、塩気のない
布巾などで軽く押さえるように拭きましょう。
表面は漆で仕上げていますので、タワシ、磨き粉、化学洗剤等で
洗わないよう注意しましょう。
(3) 保存
内部をよく乾かし、乾燥した所や風通しのよい所に保存しましょう。
月に一度はつかうことが望ましいです。
おすすめの南部鉄瓶工房 釜定
私のおすすめは、ズバリ南部鉄器の老舗、「釜定」。
釜定は三代続いている工房です。
釜定の鉄瓶は、安価な鉄瓶と違って、伝統技法によりひとつひとつ
丁寧な手仕事で作られています。本漆による、シブい黒の美しい
肌合いが特徴で、凛々しい鉄のたたずまいに、温もり溢れる飽きの
こないデザインが定評です。
三代目、宮伸穂さんは現代的なデザインの鉄器を多く手がけられて
おり、海外でも大人気です。
伝統を守りながらも、独創性と斬新さに富んだ鉄器づくりに工夫をこらす
そんなイメージでしょうか。
フィンランドで暮らしたこともある三代目の作品は、シンプルでありながらも
重厚でモダンな美しさがあり、米国、フィンランドなど海外でも名高く、
日本でも屈指の匠だといえるでしょう。


