「税収の上振れ分は使っちゃったからもうない」と鈴木財務相が言ったと思ったら、「減税は当然1年」と自民党税調会長が発言。
財務省は2025年プライマリーバランス(PB、財政収支)黒字化を強行しようとしているから、2025年に減税なんて絶対やらない。
全てのアジェンダはこのPB黒字化最優先で組まれている。
だから消費税を下げるなんてことは論外。
防衛増税(法人税、所得税、タバコ税)もおそらく25年には実行するだろう。
退職金への課税、通勤手当への課税、高校生の扶養控除の見直しなど25年PB黒字化に向けて増税ラッシュが始まる。
岸田が言う「経済あっての財政」など口先だけの欺瞞で、やってることは真逆。
「PB黒字化は国民経済よりも優先する」というのが本音だ。
しかしPB黒字化は本当にそれほど重要なのだろうか?
去年もこのブログに書いたのだけれど、PBが黒字なのは
OECD20カ国でもロシアとブラジルだけ。
世界全体を見ても18%というレベル。
産油国と経済規模の非常に小さい国だけ。
産油国なんて政府が直接石油で商売しているようなものだから黒字で当たり前。
PB黒字対GDP比世界第3位は『セントクリストファー・ネイビス』。
この国名聴いたことある?
聴いたことないでしょ。なんせ人口5万人だからね。
ある程度経済規模が拡大すれば通貨量を増やすために国債の発行額は増えざるを得ない。
通貨発行権を持つ国家財政は一般の家計とは考え方が全然異なる。
だからどのPB赤字国も破綻してないよね。
PB黒字化なんてこだわる意味はないのに、このために国民は苦しみ、国は衰える。
PB黒字化するために増税なんかすればまたデフレに逆戻り。
岸田は記者会見で「デフレ完全脱却」とか言ってたけど口先だけの欺瞞で、やろうとしていることはこれに逆行している。
そして他の自民党議員にはそれを阻止する力がない。
岸田が辞めても茂木じゃ何も変わらない。
他の首相候補たちも誰も財務省に異を唱えない。
財務省に戦いを挑めないようでは誰がやってもいっしょ。
財務省主導政権を早くつぶさないと、この先国民生活は冗談じゃなくヤバいことになると思う。
だから、自民党を選挙でギリギリまで追い詰めるしかない。
このままでは自浄作用は働かないから、強制的に与党の首根っこを締め上げるしか手がないのである。
しかし、(通貨発行権のない)地方行政の発想しかない維新は国家財政を理解していないし、唯一正しい財政認識を持っている国民民主は党勢拡大がいかにも「ひ弱」。
立憲は論外。野党に期待はできない。
「それでも自民は叩かなければダメ」という無理ゲーに日本国民は挑まなければならない。
まさに国難である。