◆エジプトで行方不明のグーグル幹部は当局が拘束か



エジプトで約1週間前から消息を絶っていた米検索大手グーグルの幹部ワエル・ゴニム氏が、カイロで当局に拘束されていたとみられることが分かった。同国のテレビ局は同氏が7日に釈放される見通しだと伝えている。

実業家のナギブ・サウィリス氏はOTVで6日、ゴニム氏は7日午後4時に釈放されると語った。同国のスレイマン副大統領が6日に開いた政府と野党指導者との協議の場で、サウィリス氏に対しゴニム氏の釈放を約束したという。

国営ナイルテレビは、行方不明になっているグーグル幹部は7日に釈放されると発表するよう、シャフィク首相から要請されたと伝えた。ゴニム氏の居場所や置かれている状況についての説明はなかった。

これに先立ち国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは6日、ゴニム氏がエジプトの当局に拷問される恐れがあると述べ、当局に対し、直ちにゴニム氏の所在を公表するとともに、釈放または正式な訴追の手続きを取るよう求めていた。

ゴニム氏はグーグルの中東・北アフリカ担当マーケティング責任者で、1月23日からカイロに出張していた。アムネスティによれば、デモに参加するため28日に自身の兄弟と会う約束をしていたが姿を見せず、行方不明になっていた。家族のもとには、ゴニム氏がデモ参加中に当局に拘束されたという目撃証言が寄せられている。