留守電
私は友人にも、もちろん彼氏にも何も言わず、彼との時間を楽しんでいた。
その後も何度か二人でお酒を飲んでは抱き合った。
抱き合うだけでSEXはしない監督に焦らされながら、はまっていった。
何ヶ月か過ぎ、彼が引越しをすることを伝えてきた。
もう逢えない予感のした私は自ら彼を誘っていた。
滅多に自分からしない電話を彼にかけ、留守電に声を残した。
そしてしばらくすると、あのなつっこい声が私の携帯に刻まれていた。
「あの~、小島ですけど。えっと、その日は物件見に新宿に行くので、
えっと、その日新宿で夜なら遊べるんで、連絡ください。」
私はすぐ彼にcall backした。
「新宿行くけど、足無いから始発まで遊んでくれる?」
「あ、うん。
それか、その日もともと友達の家に泊めてもらおうと思ったから一緒に来ればいいよ。」
どうしても最後になるなら監督に抱かれたいと思った私は
「う…ん。でも二人がいいし、友達にも悪いから…どこかに泊まろうよ。」
「・・・・・・。俺はいいけど・・・。金無いよっっ。」
こういう時でも私を緊張の糸から解いてくれる彼は、私をどう見ているのだろう。