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あと私の外来日も正式には今日を含めて2回となりました。
患者さんに、主治医を交代させていただくこと、私はアメリカに行くことを伝えると、今日は3人の方に泣かれてしまいました。
「心の支えがなくなって、来月からどうやって生きていけばいいのか分からない。」
「不安なときどんなに支えになってもらえたか」
「先生が頑張るのだから自分も頑張ろうと思うけど、心配」
など。お聞きしていると、こちらまで目頭が熱くなるようでした。

あくまでも、医師と患者という立場ですが、時間の許す限り患者さんのライフスタイルや環境、背景までお聞きして、アドバイスさせていただくというスタンスでしたので、医師というより、近所の姉ちゃんにしゃべりに行く、というような関係だったかもしれません。
根底には私の”病院は怖くて行きたくない”という気持ちがあり、患者さんにはとにかく挫折せず、持続して通院していただき、気持ちが軽くなったり、楽しい気分で帰ってもらえるといいなー、という願いがありました。

患者さんが診察室のドアから出られるとき、どうぞ次の受診日まで、何事もなく過ごせますように、と願いを込めて、いつも患者さんの背中に向かって一礼せずにはいられませんでした。

もちろん、ヒトとヒトの関係ですので、私のことを否定的に思われる方もいらっしゃいますし、私が苦手だな、と思うこともあります。
ただ、私のところへ来て下さった限りは、できるだけのことをしようとしてきた、とは言えるかな、と考えています。

とにかく、育児をしながらの限られた時間と空間の中で、社会の中で私の存在がお役に立てたということであれば、それ以上に望むところはありません。

「今日で最後はいやだ」
と複数の患者さんが、本当なら次回受診は来月でいいところを、数日おきに来られたりして、私の外来はパンパンです。
それでも、皮肉にも時が流れていきます。

患者さんの温かい気持ち、流してくださった涙を裏切らないために、私がこれからどう進むべきか、しっかり考えていきたいと思います。

写真はこの時期にも関わらず、しっかりと花を咲かせたアサガオ。植えた覚えはないのに、ある日突然咲いていました。
固定観念にとらわれず、我が道を行く的なところが、今の私の励ましになった一輪です