下弦の月は次女と見に行ったので、
コンプリートするためにも、
上弦は見なきゃ、福士くんだし、と、
1月9日、ひとりで見に行った。
大晦日から、急に声が出なくなって、風邪の症状は落ち着いたものの、
喉の乾燥と、咳喘息の発作が出て、声は相変わらずがさがさ。
行く途中の地下鉄内で、日赤のソーシャルワーカーから電話があり、
「代々木病院から、入院できると連絡がありました。
15日に転院でよろしいですか?」と聞かれて、
月曜か、この声だから休めるのはありがたい、と即OK。
思ったより早く転院できることになって、ひゃ~また忙しい、と
頭の中で色々段取りを考えながら劇場入り。
福士捨之介は、頑張ってるけど、演技も殺陣もまだまだかな~。
ちょ~っと硬いね。
そして下弦の宮野捨之介と比べると色気が足りないかな。
ま、仕方ないよ、年齢も違うしキャラも違う(笑)
でも、立ち姿はとんでもなく美しい~~~
最後に引っ込む時に、太ももあらわにポーズを決めて
きゃ~~~っ!と黄色い歓声を浴びた宮野捨之介を見ていたので、
福士くんにもちょっと期待したんだけど、
最後まで爽やかな福士捨之介は、
あの満面のえがおで両手で手を振りながらの退場。
初めての舞台で、メインキャラ座長だから限界かな~。
早乙女天魔王の狂気っぷりが最高と褒めちぎられていたけど、
狂気で言ったら、成河か下弦の鈴木拡樹だと思う。
ただ、成河は声の質で、ちょっと台詞が聞き取りにくいのよね。
早乙女太一の殺陣は、踊るように本当に美しい。
そこが、天魔王なのか、と言うと違うような気もする。
『月』では、天魔王が生まれたいきさつから始まり、
よりわかりやすく…なっていると思いきや、
第一うんちゃら、第二なんちゃら、が全然頭に入ってこない。
そのつながりでしょう、斬凱剣も六段階変化するようになったし。
巌鉄斎の笑いポイントが減り、これでいいのかな、
やっぱり古田さんは面白いな~とつくづく思い知らされる。
沙霧が霧丸になって、勢いはあってよかったけど、
反面、『捨之介は女は斬らない』というポイントが消えて、
男と男の信頼、に変わっていたのが残念だなあ。
その点から言うと、『風』の捨之介・天魔王一人二役が好きかなあ。
見せ所の百人斬り、限界なのかもしれないけど、
次から次へと斬ってる風に見えないし、
巌鉄斎も、斬っては研ぎ、突いては打ち直しているように見えない。
放られた刀を受け取り、研いでは投げて渡す、
きっとそれが上手くできないのもあって、間に渡し役の霧丸がいて、
それがいい、と評価しているブログとかもあったけど、
私は、小栗捨之介と古田巌鉄斎のコンビネーションが最高だったと思う。
まさに斬っては研ぎ、突いては打ち直しているのが見えたもの。
太夫はそれぞれみんな違って、誰が一番って思えないな。
須賀健太は、兄貴~と言われるには若過ぎ(笑)
これで花鳥風月すべて見て、
次の『極』は、捨て之介も出てこない全然違うものだと言うし、
違うお芝居を見るつもりで見ないとね。