9月29日(金)


松山ケンイチが一人二役を演じる、
そもそものオリジナルの髑髏城の七人。


私が髑髏城を見始めたのは、ワカドクロと呼ばれる小栗捨之介から。
なので、天魔王と捨之介は別の人物で、蘭兵衛と3人が信長の家臣だったという設定なんだけど、
今日、しっかり観て、一人が演じなければならない意味がやっとわかった。
天魔王と捨之介は信長の影武者、という設定は変わらないけど、
二人いる影武者だから、二人とも信長と同じ顔なのよね。
だから、みんな顔で判断すると見間違える。

無界の里を守るため閉めた大門を、
寝返った蘭丸と天魔王を、蘭兵衛と捨之介だと思って開けてしまい
皆殺しにされるのも、なるほど~と超納得。

みんなが顔で判断しているのに、
捨之介は絶対に女は斬らない、と天魔王が化けているのに気付くサギリ。
それも、遊女が殺されて泣いていた捨之介を見ていたから、と
伏線があったのも、好きな演出。
ちょ~っと泣きの演技が強いというか、声が高く激しすぎて、違和感があったけど。

最後に天魔王がかけた”罠”、
「天魔王として死ね」と言い残し、自分の顔を焼きつぶして死んだのも、
信長の顔の”天魔王”の首を、秀吉に差し出すのに必要だから、と納得。
それにしては、あっさりと仮面だけでいいことになるのが解せないけど(笑)

すべてが納得できて、なんか超すっきりした感じ。

そして、天魔王と捨之介の演じ分け。
松ケンはうまい役者だと思っていたけど、いいねえ。
捨之介の時のくだけっぷりも中途半端じゃないし、
天魔王の時の冷徹さ、残忍さもいい。
「花」の成河ほどとは言わないけれど、天魔王にはもっと狂気があってもいいかな。

向井理蘭兵衛~顔がちっちゃい~~
背が高く細長く、立ち姿は美しいが、森蘭丸がこんなに大きいってどうなの~。
小姓、と聞いてちっちゃい美少年を想像する私が悪い?
頑張っているけど、もっと殺陣頑張って。
台詞がやっぱり映像レベル、(元々うまくはないしね)
舞台ではもうちょっと、ん~~~かな。

巌鉄斎の橋本じゅんさん、私は古田新太ファンなんで、
誰がやっても何をやっても、どうしても古田さんを超えられない、しかたないよ~(笑)

そして花鳥風月&極、すべてキャスティングと設定に合わせて脚本を書き直している中島かずき。
すごいね~。
演出も、だいぶこの劇場に慣れてきて、使い方がどんどんうまくなっている。
「月」は「鳥」のミュージカル”仕立て”ではなく、もっとミュージカル色が強い?と勝手に想像するけど、どうだろう。

そして、人気と共にどんどんチケットが取れなくなっている。
困った・・・。
下弦の月はなんとかサイド席を入手したけど、
後半が売り出されたら、上限の月、ひとりで見に行こう~。
娘も行かないって言うし、Mちゃんも「月」はお休みするって言うし~。

参考:髑髏城の七人の初期の頃の事が書かれているブログ発見
  ああ~、古田新太二役の捨之介・天魔王、生で見たかったなあ。
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