小田原城の観光を終えて、「次はどこ行こう?」とスマホで検索していたとき、
目に留まったのが“開運ラテ”の画像。

そのラテがあるのは、すぐ近くの「報徳二宮神社」内にある「きんじろうカフェ」。
せっかくなので立ち寄ってみることにしました。

まずは参拝から。
入口の鳥居をくぐると、心地よい木漏れ日の中に広がる静かな参道。





本殿前に立つと、自然と背筋が伸びます。
清々しく澄んだ空気の中で、静かに手を合わせました。


そして、ふと目に入ったのが、あの有名な金次郎像。


薪を背負って本を読む、見慣れた姿。
でも、ここにあるこの像──ただのシンボルではなかったんです。

案内板に書かれていた金次郎の生涯が、想像を超えていてびっくり。
農村の再建、経済の仕組み作り、教育の普及…
“報徳思想”という考え方を通して、人々の暮らしを本気で支えた人だったんです。

さらに驚いたのは、このブロンズ像そのものの背景。

昭和3年、昭和天皇即位を記念して寄進されたもので、
明治時代の挿絵をもとに制作され、全国の小学校に約1000体が配られたそうですが、
戦時中にすべて金属供出されて、
今残っているのは、ここにあるこの一体だけ。

しかも、高さは当時のメートル法普及を意図して「ちょうど1メートル」に設計されたという事実も、またすごい。

しっかり学んだあとは、目的だった「きんじろうカフェ」へ。




お目当ての開運ラテは、期待通りの可愛さと、ほっとするような香りとまろやかさ。
一杯のラテが導いてくれたのは、思いがけない学びと歴史への興味でした。

観光って、情報じゃなくて“流れ”がつなぐ発見があるから面白い。

〒250-0014
神奈川県小田原市城内8-10
(小田原城址公園内)