過去の出来事です。
残念ながら現在進行形の話ではありません。
書きたい部分を、
思い付いた順に書いて行くので、
時系列はバラバラになる可能性が大ですが、
どうかご容赦くださいね。
恥ずかしいので、引き続き小説風に。
「Sさん目線 2」
藍越しに見える景色。
ドラマの主人公にでもなったみたいだ。
今のうちに目に焼き付けておこう。
目と閉じればいつでも思い出せるように。
予定より早いけれど、
こんなシチュエーション
もう、告白するっきゃないでしょ!
「「あの、さ……。」」
二人の声が重なる。
「「あ、先に(どうぞ)。」
ほら、タイミングまでピッタリ。
こういうのって良いよね。
息が合うっていうのかな。
今、同じこと考えてたりして。
「Sさんからどうぞ。」
「ううん。先に藍から言って?後で俺も言うから。」
(藍だったら、ドキドキしてるとか、
恥ずかしいとかそういうことかな?
ぎゅっとしてとかだったりして……。
いやいや、まさかな。)
「え?じゃあ。あの……、Sさん。
嬉しいんだけれど、
ちょっと力強過ぎて苦しい、かも。」
「?!うわっ!ごめん!!
あんまりにも嬉しくって!つい!!」
慌てて抱き締める力を緩める。
驚いた。甘い気持ちに浸っていたのは
どうやら俺だけだったらしい。
そっか。そりゃ、
こんなに華奢(※個人の感想です)なんだから
力一杯抱き締めちゃダメだよな。
「ごめんね。ありがとう。
ちょっとビックリしちゃって。
『Sさん、男の人なんだぁ。』って思って。」
「そりゃ、俺だって男だよ。」
何だか肩透かしをくらった気分で
ちょっとふてくされたくもなる。
「え?いや、えっと。気を悪くしないでね。
勿論、男の人だって思ってたけど、
こんなに細くても『やっぱり男の人なんだなぁ。
一体どこにそんな力があるんだろう。』って思うよ。
全然違う。」
「こう見えても男子ですから。」
「うん。だから『男の人ってすごいなぁ。』って思って。
最初はね、ふわっと抱きしめてくれてたから
触れるか触れないかくらいでだったし、
気づかなかったの。
そしたら急にぎゅ~~って力強くなって。
ドキドキするし、胸が苦しいし(※両方の意味で)
壊れちゃうんじゃないかと思った(笑)」
「ごめんね。苦しかったよね?大丈夫?」
「今はもう大丈夫。
きっとあれでも、全力でってわけじゃないんでしょ?」
「思わず力こもっちゃったけど、もちろん加減はしてるよ。」
「『ああ、力じゃ全然敵わないんだ』って思って。
ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ怖かった。」
「びっくりさせてごめんね。まだ……、怖い?」
「ううん。Sさんは、Sさんだから大丈夫。」
「良かった。でも、しばらくぎゅっとするのはやめるね。」
「いや……次からは、その。なんて言うか…。
ああ。恥ずかしいな。どうしようかな。
……そっと優しくしてくれたらなって。」
「わかった!気を付けるね!!」
(ぎゅー―――。)
「え?あの、ちょっと、またぎゅってなってるよ(笑)」
「しまった!ごめん。可愛くってつい!」
ついつい気をつけないと力がこもってしまう。
「もう。またそんなこと言う。」
「本当だよ。」
(ぎゅーー)
「こら。今のはわざとでしょ。」
「あ、バレた(笑)?」
今度こそ本当に細心の注意払って力を緩めた。
「……あと、もう1ついい?」
「え?!ごめん、まだ苦しい?」
「ううん、それはもう大丈夫。ありがとう。」
「そっか。良かった~。あー、幸せ。」
「……うん。私も。」
「幸せなんだけれど、ここ人が通るところだから
ずっとは邪魔かなぁって思って。
さっきから、通りたそうにしてる人がいるの、実は。」
「うわ!本当だ!気づかなくてごめん!」
「ううん。困ってるのは、私よりもその人だから。」
「そうだよな。階段のすぐ側だもんな。
もしかして気まずかった?」
「ん~。ちょっとだけ。」
「とりあえず、道を譲ろっか。」
ひとまず藍と離れ、道を譲る。
ぺこりと頭を下げる。
「すみません。」
藍も頭を下げているようだった。
一瞬気まずそうな顔をしたその男は、
一礼だけして無言で通り過ぎていった。
「じゃあ、俺らもそろそろ行こっか。」
「うん。」