私の正直な気持ちをSさんにぶつけた結果、
Sさんが、これまでどれ程悩んできたか
この決意を伝えるのにどれだけの覚悟がいったかということや、
決心が今にも揺らぎそうで辛いこと、
何も考えなくていいなら、
好きという気持ちだけで行動したいと思ってしまうこと、
それでも、一度決めたことだからきちんとやり遂げたいことを
打ち明けてくれました。
これ以上帰る時間を先伸ばしにしていまうと、
折角の決意も何もかもが全て無駄になってしまう、
後ろばかり向いてしまうからということで、
"笑顔で別れよう"ということになりました。
気持ちの整理が完全についたわけではありませんでしたが、
私の気持ちが落ち着くまで待っている時間はありません。
見送りに行く途中で、
「ああ、こうやってSさんと一緒の景色を見るのも最後なんだな。」
そう思うと、何てことのない駅の風景ですら愛おしく思えます。
そんなことをぼんやり考えていると、
Sさんが、キャリーケースを押しながら改札口を通った時、
ふいに駅員さんが「行ってらっしゃい。」と言いました。
私と、Sさんは思わず目を見合わせてしまいました。
「誰に言ったのだろう?」と思って周りを見渡しましたが、
今から出発する風に見える人は、Sさんの他にいませんでした。
「行ってらっしゃい……?(もうここには帰って来ないのに)」
「荷物が多いから、今から出発だと思ったんじゃない?
だって他に出発っぽい人いないよ?」
「そっか、それじゃあ。(駅員さんに向かって)行ってきます。」
「ふふ。Sさん"行ってらっしゃい"だって。」
「よく言われるの?」
「ううん。今まで一度も言われたことない。」
「何でだろう。」
「来る時通ったからじゃない?……ってこの駅使ってないんだったね。」
「いつも、来る時と帰る時に利用していたからかな。
必ずこの駅通らないと行けないし。」
「ああ、そうかもしれないね。」
きっと、深い意味はなく
たまたまタイミングが合っただけなのでしょうが、
駅員さんの「行ってらっしゃい」の声を聞いて、
私は何だかフッと心が軽くなった気がしました。
《そう。「さよなら。」じゃなくて「行ってらっしゃい。」なんだ。
もうSさんに「おかえり。」と言うことはないかもしれないけれど、
「さよなら。」じゃなくて、それぞれの道を行くための
「行ってらっしゃい。」なんだ。
だったら、そんなに悲しく思わなくていいのかもしれない。
Sさんの「行ってらっしゃい。」の先、
私の「行ってらっしゃい。」の先は、全然別の道かもしれない。
もう二度と交わらないかもしれない。
でも、それはそれでいいんだ。
それぞれの「行ってらっしゃい。」の道が、その先にちゃんとあればいい。》
この何気ない一言がきっかけで、
Sさんを見送る時、最後まで笑顔でいることが出来ました。
私の気持ちを軽くしてくれたあの時の駅員さんには、とても感謝しています。
Sさんが、これまでどれ程悩んできたか
この決意を伝えるのにどれだけの覚悟がいったかということや、
決心が今にも揺らぎそうで辛いこと、
何も考えなくていいなら、
好きという気持ちだけで行動したいと思ってしまうこと、
それでも、一度決めたことだからきちんとやり遂げたいことを
打ち明けてくれました。
これ以上帰る時間を先伸ばしにしていまうと、
折角の決意も何もかもが全て無駄になってしまう、
後ろばかり向いてしまうからということで、
"笑顔で別れよう"ということになりました。
気持ちの整理が完全についたわけではありませんでしたが、
私の気持ちが落ち着くまで待っている時間はありません。
見送りに行く途中で、
「ああ、こうやってSさんと一緒の景色を見るのも最後なんだな。」
そう思うと、何てことのない駅の風景ですら愛おしく思えます。
そんなことをぼんやり考えていると、
Sさんが、キャリーケースを押しながら改札口を通った時、
ふいに駅員さんが「行ってらっしゃい。」と言いました。
私と、Sさんは思わず目を見合わせてしまいました。
「誰に言ったのだろう?」と思って周りを見渡しましたが、
今から出発する風に見える人は、Sさんの他にいませんでした。
「行ってらっしゃい……?(もうここには帰って来ないのに)」
「荷物が多いから、今から出発だと思ったんじゃない?
だって他に出発っぽい人いないよ?」
「そっか、それじゃあ。(駅員さんに向かって)行ってきます。」
「ふふ。Sさん"行ってらっしゃい"だって。」
「よく言われるの?」
「ううん。今まで一度も言われたことない。」
「何でだろう。」
「来る時通ったからじゃない?……ってこの駅使ってないんだったね。」
「いつも、来る時と帰る時に利用していたからかな。
必ずこの駅通らないと行けないし。」
「ああ、そうかもしれないね。」
きっと、深い意味はなく
たまたまタイミングが合っただけなのでしょうが、
駅員さんの「行ってらっしゃい」の声を聞いて、
私は何だかフッと心が軽くなった気がしました。
《そう。「さよなら。」じゃなくて「行ってらっしゃい。」なんだ。
もうSさんに「おかえり。」と言うことはないかもしれないけれど、
「さよなら。」じゃなくて、それぞれの道を行くための
「行ってらっしゃい。」なんだ。
だったら、そんなに悲しく思わなくていいのかもしれない。
Sさんの「行ってらっしゃい。」の先、
私の「行ってらっしゃい。」の先は、全然別の道かもしれない。
もう二度と交わらないかもしれない。
でも、それはそれでいいんだ。
それぞれの「行ってらっしゃい。」の道が、その先にちゃんとあればいい。》
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Sさんを見送る時、最後まで笑顔でいることが出来ました。
私の気持ちを軽くしてくれたあの時の駅員さんには、とても感謝しています。
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