『最後の忠臣蔵』(杉田成道監督/役所広司、佐藤浩市など/2010日本/池宮彰一郎原作)

忠臣蔵後、の世界。あまり描かれたことはない、確かに。

討ち入り前日に逐電した瀬尾孫左衛門の隠された使命、的なものがポイントだったと思われる。

「何がその人の幸せか」

孫左衛門はかねのために生きて、死んだけれども、「私お嫁に行きます」と言ったときのかねは、自分の幸せではなくて孫左衛門の幸せを思っていたのではないかと思う。でもそうすると使命を果たした孫左衛門は死んでしまう。のだけどもそこまで含めて彼は幸せになれたのかもしれない、と考えたりもした。


全体には監督が「観客にこう思わせたい」という意図がかなり前面に見えてしまって、少しひきめに観てしまったきらいはある。