冨士山アネット『EKKKYO-!』(企画・構成:長谷川寧/東京藝術劇場小ホール1)

さまざまな分野の団体を集めて並べてみせる「EKKKYO-!」、今日の日替わりロビー企画は鰰[はたはた]のフリマと悩み相談。行かなかったけど。

ライン京急「ナターシャ・キンスキー」。
チェルフィッチュの山縣太一と音楽家・批評家の大谷能生によるユニットです。題名の意味は全く分からない、というかこの団体って何? DJの大谷さんが音楽だけでなく声をミックスさせていたのは面白かった。あとはなんだかよく分からなかった。

ままごと「あゆみ-EKKKYO-! Remix-」(作・演出:柴幸男)
まさかの今回の作品の中で最もまっとうな演劇。これが。
あゆみとみきという2人の女の子の話ですが、俳優はずっと歩いてるだけです。途中ループとかも交えながら進んでいく不思議な感覚。

CASTAYA Project「±0'00"(0'00"No.2)」(作・演出:Enric Castaya Orchestra 出演:非公表)
今回、僕はこれが一番心に残りました。内容は書きません。
小説や映画は作り手側で完結していて、見る(読む)人が変わっても作品は変わりませんが、演劇はそうでない。舞台芸術の特質を本当に実感しました。勝手に作品に参加させられている感じ。
ちなみに、演出家は架空の人物で、記名性を廃した活動をしている団体(?)です。

・モモンガ・コンプレックス「モモンガ・コンプレックスのこころづくし。(今年の抱負です)」(振付・演出:白神ももこ)
ダンス的演劇団体、モモコン、さまざまなカーテンコールのものまね(パロディ?)で笑わせてくれました。割と元気になれる感じ。楽しいです。合間の寸劇も笑えました。

・岡崎藝術座「アフターデイズ/HOLD YOUR HANDS」(作・演出:神里雄大 映像:ワタナベカズキ)
これはよく分かりませんでした。何を見ればよかったんだろう? でも夏目慎也さんをはじめてみました。フルハウスみたいなアメリカホームコメディの吹替え的な日本語のしゃべり方ってイラッとしますよね。僕だけ?

・冨士山アネット「証明∴」(作・演出・振付:長谷川寧)
ダンス。みたいな。葬式に行く直前の家族の様子。
電話を取り合うところが個人的には好きでした。今度続く「家族の証明∴」があるんですね。


ただぼけーっと座ってみていればよいわけではないものが多くて、いわゆる「演劇」っぽくないというか、さまざまなかたちで迫ってきて、面白い体験でした。