落ち着いていた。霧島は先場所で不覚を取った関脇大栄翔との一番を前に「自分の形でいこう」と誓った。強烈な突き押しにも下がらない。足腰の良さを生かし、あてがって起こす。タイミング良くはたき込み、年間最多勝争いでトップに並んでいた相手に快勝した。

霧島(左)は大栄翔をはたき込みで下す=24日、福岡国際センター

2敗を堅持。平幕の熱海富士と優勝争いで先頭に並ぶ。新大関として臨んだ7月の名古屋場所は休場もあって負け越し、いきなりかど番に。先場所も賜杯争いに絡めなかったが、今場所は大関として初めての2桁白星に到達した。「いつも通り。自分のやることをやっていく」と平常心を貫く。

 14日目は結びで熱海富士との直接対決が組まれた。優勝争いがこの2人に絞られた中、2場所連続で快進撃を見せる21歳に賜杯獲得を許すわけにはいかない。壁として立ちはだかる役目にも、「重圧はあまりない」と頼もしい。

 今場所でまだ連敗がないのは場所前に積んだ豊富な稽古量のたまものだろう。「稽古が足りないと思って増やした。そのおかげ。自信を持っていくしかない」。一年納めの場所。2度目の賜杯を抱くことができれば、最高位への道も開けてくる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクターシーラボ公式オンラインショップ