頭の中で今思っていることをそのまま書きます。頭の中での一人称は俺です。
映画 [ブレイクダンス]
この映画を初めて観たのが小学生の時。
当時、土曜のお昼から「女の60分」という番組がやっていて、この映画の特集が組まれたときがあったんだよね。
かなり衝撃を受けたね。で、映画を観に行った後、学校では掃除の時間にホウキの先端についた紐を指にかけてターボのマネをしたり。
「日本人にはブレイクダンスはできない」なんて言われていた時代だったんだけど、しんごさんが「涙のテイクアチャンス」でブレイクダンスやった時は映画ブレイクダンスを観た時以上の衝撃を受けたよ。
(日本人にもできるじゃん!慎吾ちゃんスゲー!トシちゃんも出来ないのに!)
もう、これはやるっきゃないってね。
で、少林寺の仲間と練習サボって体育館の隅っこで風見慎吾ごっこを始めて・・・
小4の10月の誕生日、西友に「チャレンジャー」を買いに行ったんだよ。ファミコンソフトの。母ちゃんと。
そしたら、帰りに店を出るとき、店の外で古本のワゴンセールがやっていて、そこでブレイクダンスの本とジャッキーチェンとブルース・リーの本を買ってもらってさ。
当時、カンフーブームでジャッキーチェンも人気で、テレビでもブルース・リーやジャッキーの映画ばかりやっていたから。
金曜ロードショーで木人拳なんてやった日には、次の日、学校の廊下は木人だらけだったね。
やがて、あのカンフーブームからキョンシーブームへと繋がっていき・・・
カンフーブームとブレイクダンスブーム、
ジャッキーチェンとマイケルジャクソンがあの時代のスターだった。日本だけでなく世界でも。
中古で買ったブレイクダンスのHOW TO本、あのコマ切れの連続写真を見ながら、少林寺の仲間と「ああでもない、こうでもない」言いながら手探りでブレイクダンスの真似事を始めたんだよね。
やっぱり、コマ切れだから、写真と写真の合間の体の動かし方がわかんなくて、想像してやるしかないんだけど・・・(きっとこう動かすんだよな?)みたいなカンジで。
で、テレビでしんごさんがブレイクダンスやるのを食い入るように見て、(やっぱりこのやり方でいいんだ!)みたいに。
ばあちゃんには「そんなことやったらクビの骨が折れて死んじゃうから辞めてちょーだい。おばあちゃん、そんなことになったらやだよ~」としょっちゅう言われたけど。
それにしても…
ダンススクールやユーチューブがあって、情報が誰でも簡単に手に入って、いつでも知りたいこと、分からないことは調べればすぐわかる若い世代と違って、俺らの時代は苦労したね。
今と比べると、何をやるにも効率が悪かった。
あの頃はそれが当たり前だったから苦労とも思わなかったし、効率が悪いとも思わなかったけど。今思い返すとね。
今の子供たちは分からないことがあれば、すぐスマホで調べて答えが手に入るから、あの頃の俺たちより今の子供の方がはるかに物知りだよね。
俺たちは、知りたいこと、分からないことはたくさんあったけど、ほとんど答えが分からないまま大人になっちゃった。
でも、今の子供たちより、俺たちの方が一生懸命考えようとしたんじゃないかな。答えを見つけようと。
そして、答えを見つけたときの喜びは、今の子供がササっとネットで調べて答えを見つけたときの喜びよりはるかに大きいと思う。しんごさんのバックダンサーだったアキラさんに言われたんだよね。あの頃苦労してウィンドミルを覚えた俺たちの感動や経験の方が、苦労せずにウィンドミルを覚える今の若い奴らよりデカイし、尊いって。