【このお話は過去のお話です。

ツヨシは今は認知症の診断を受けてケアマネさんとヘルパーさんに助けてもらいながら生活をしています。

過去、地域包括に繋がるまでの不安や悩みなどを書いています。 】

 

ツヨシが70歳の時、自治会の組長が回ってきた。

 

当然、ツヨシは組長を引き受け、前回の担当より引き継ぎも受けて仕事をするのだけど。

そこで初めてのトラブルが・・・

 

5月になり各家庭から自治会費を回収して集めたお金を班長に持って行くのだけど。

なんと・・・・「集めたお金を失くした」と言い出し。

 

えええええっ?!ちゃんと探しなよ!みんなのお金だよ?!とツヨシにいうかべ子。

 

ツヨシ「間違えて『燃えるゴミ』に出しちゃったんだ」

 

と。捨ててしまったもんは仕方ないみたいに言ってきた。

2年ほど前にカベ男から貰った生活費をすぐになくして「燃えるゴミに捨てた」とツヨシが言っていたあの時のことを思い出した。

 

ずっと特におかしいことなかったのに。

これは認知症の始まりなのか?それともお金の管理が雑だからなくしちゃっただけなのか??

 

探してもない。だって燃えるゴミに捨てたんだからと探そうともしないツヨシ。

他人のお金を預かっているのに危機感がない様子にイライラが止まらないかべ子。

ツヨシの家に行っても見つからない自治会費。

幾ら探しても出てこないし、提出日も近かったので失くしたお金弁償だな・・・とツヨシに言ったら。

 

ツヨシ「自治会費、もう班長に渡したよ」

 

お金が出てきたからそれを持って行ったのか、自分の手持ちから弁償して支払ったのか聞くも本人(ツヨシ)は「わからない」と言う。

 

それってわからないもの??

弁償したらわかるよね??

ひょこっと出てきたらわかるよね?

どの金なのかわからないことってあるの???

 

色々な疑問がその時は駆け巡った。

でもツヨシはお金のこと以外は普通で、庭では家庭菜園を楽しみ孫たちに育てた野菜を食べさせたり、車で友人の家に行ったり、おかしいことはない普通のおじいちゃんで。

年をとったらそんなこともあるんだろうか?

とりあえず、他人に迷惑をかけていないならいいか・・・でも、注意してみていかないといけないな・・・

そんなことを思ったのを覚えている。