【このお話は過去のお話です。

ツヨシは今は認知症の診断を受けてケアマネさんとヘルパーさんに助けてもらいながら生活をしています。

過去、地域包括に繋がるまでの不安や悩みなどを書いています。 】

 

息子のカベ男と二人で暮らしていたツヨシ。

 

彼女いない歴=年齢のカベ男だったが、姉(かべ子)夫婦の勧めで結婚相談所に加入して、その素直な性格から仲人さんの言う通り真面目に婚活に取り組んできた結果、半年もしないうちに結婚相手を見つけ、あれよあれよの間にプロポーズから入籍、新居、結婚式と決まっていきました。

 

結婚って決まる時はトントンいくよね~と思いながら、金銭管理がゆるゆるなツヨシの今後を考えると本人の自己責任では済まないと思っていた私達夫婦はカベ男にも「幸子さんにちゃんとツヨシの話をした方がいい」と話をしていました。

カベ男はウザそうに「あー・・・はいはい」とあまり話を聞いてくれず。

 

そんな時にツヨシから「カベ男からもらった20万を燃えるゴミに捨てた」「前にもらった15万も燃えるゴミに捨てた」とかべ子に相談してきました。

そんな話は聞いていなかったので驚くと同時に、そんな何回も現金を紛失するツヨシに初めて違和感を感じました。

 

カベ男からは生活費を渡したとは聞いていたのだけど「俺とオヤジとの事」と強気だったので今まで詳しく話を聞くことができていませんでした。

カベ男にどういうことかと話を聞くと、カベ男が言いにくそうに言いました。

 

カベ男「オヤジが『急に出ていかれたら生活していけない。とりあえず半年は生活費のサポートしてくれないか』っていうからさ、家を出たらそう毎回実家には戻らないし、とりあえずって20万渡したんだ。そしたら1週間もしないうちに20万なくしたっていってきてさ、『金がないと生活できないんだよ』ってお願いされて先週15万渡したんだ。」

 

これから結婚してお嫁さんと新生活をはじめるカベ男。

不安そうなツヨシを放っておけず、ツヨシに2回にわたって生活費を渡していた。

 

かべ子「ちょっとさ、もうツヨシに金渡さない方がいいよ。不動産収入も少ないけど年金もあるんだしさ、賃貸じゃないから家賃がかかるわけでもないし、ちょっと自分で色々節約生活させた方がいいよ」

 

と話をしたがカベ男は「うーん」というばかりだった。

 

かべ子はその時まだ2児の母で毎日育児に追われており、ツヨシも金銭的に頼ってはいけないと思ったのか、かべ子に金銭的な話をしてくることはなかった。

でも、長くカベ男の収入をあてにした生活をしてきて、カベ男には金銭面で頼ることは抵抗がなくなっていたのかもしれない。

これから巣立つ子供にお金をくれなんて言ったらダメでしょツヨシ…

 

【次回に続く】