父、ツヨシのこと。

 

祖父の自営を継いで職人をしていた。

 

若い頃は金があったら使えるだけ使うような若者だったらしいが、ある時であった保険のおばちゃんに「保険に入ってお金を貯めなさい」と言われ、素直な一面もあり言われるままに保険に加入、のちに自分も保険代理店になる。

子どもの学費はいくつかかけた生命保険を解約して支払ったと自慢しており、私が就職した際も「保険は良いから」と無理やりめっちゃ高い(内容は悪くなかったが)保険に契約させられた。

色々考え方はあると思うが、私は保険で貯金というスタイルが自分に合うとは思っておらず、長くかけないともったいないと言われながらも早々に解約したのを覚えている。

 

祖母が生きていた時は、祖母の年金や恩給もあったし、もう少し多く不動産も持っていたので世帯収入は良かったと思う。

祖母はお金をキッチリしめる人でかなり貯めていたと思う。

しかし、ツヨシの姉ツヨ子の家が大変で金銭に困っていたのを見かねて祖母はツヨ子にかなりの大金を渡す。

なので、祖母が亡くなった後は不動産以外残らず。

と、いうことは老後はどうする?ってことを本気で考えないといけなかったのに、そんな状況になってもツヨシは未来を見据えて行動することはありませんでした。

きょうかべ子とカベ男が家にいたので「まぁ結婚しなかったら2人が俺の面倒をみてくれるさ」とでも思っていたのでしょうか?

本当にツヨシは無計画な父でした(現在進行形(-_-;))
 

過去の脳梗塞の後遺症で左足に軽い麻痺もあり、業績もあまりよくなかったことから60歳くらいの時に自営業の会社もたたみ、サイドビジネスとして仕事をしていた保険の代理店もやめていた父。

主な収入は60歳からもらい始めていた年金、小さな不動産収入、そしてカベ男が入れてくれる生活費でした。

移動手段は主に車、時に原付、買い物は常にゴールドカード。

酒とタバコが好きだったが、脳梗塞後は主治医から「酒かたばこをやめなさい」と言われてタバコをやめてはいたけれど、酒の量はまぁそれなりに多かったと思う。

 

元気な時は、お金に不自由がなく、周りに迷惑もかけていないので、問題も起きなかったし親子間の関係も良好だったのだけど。

ツヨシがもうすぐ68歳になるある日、あれれ???という事件が起きるのでした・・・