きました!!どどどん!!リノセントの4番打者!ふ~わ~り~!!
自信はあったけどみんなの感想を見てるとやっぱりふわり人気が高いようです。自信はあったけどね!!
この曲ができたのは2022年の3月ごろ。最後にデモを作った曲の中のひとつです。最後にデモを作ったのはふわりと下北沢とコタンと夕なんだけども、夕に関しては曲と詞の原型はめちゃくちゃ前にできてたのです。その詳しい話は夕のブログで。。
で、ふわり。曲ができた時、正直これはLUNKHEADでいいのだろうか?と思ってしまった。そのくらいめちゃくちゃいい曲ができたと思った。この曲をちゃんとLUNKHEADで消化し昇華できるのだろうか??と。かといってLUNKHEAD以外でやる予定も曲提供するパイプもないのでもちろんLUNKHEADぽくなるようにデモを頑張って作った。リリース前からふわりってどんな曲?みたいな反応が多かったけど、いざ聴いてもらうと全然ベースがふわりとしてない!!みたいな感想が多く、そりゃそうだろ~だってベースがふわふわしてたらベースじゃないだろ~と思ったら合田さんとしては、ふわふわしてない?とのこと。いやしてないですまったく。合田さんの擬音語とか音のイメージって昔から独特で、たまにドリーミンな人だな~と思う時がある。誰か教えてのベースの音を「砂嵐みたいな音にしたい」と言ってその場にいた人全員の頭にハテナが浮かんだのは有名な話である。でもまあこの曲に関してはやっぱりディスイズLUNKHEADな感じにしたかったので、ど頭のドンドペッペドンドペッペのところはすでにデモからああいう雰囲気にベースを打ち込んでいたのです。まさかそのままAメロまでドンドペッペになると思わなかったけど。だけどカッコよかったのでありあり。アリよりのアリアリでした。
曲としてはまずやっぱりサビからできて、そこからAメロBメロを作っていったんだけど、どこから話せばいいのか。やっぱサビか。サビのコード進行は結構凝ってるんだけど、最初は単純にDM7→E→F#m→Aでメロディを当てていて、毎晩フンフン鼻歌で歌いながら曲をいじってるうちにどんどん色気付いちゃってオシャコードを足していってしまった。その全貌がこちら
DM7→E→F#m→DM7→Fdim→F#m→A7
DM7→C#7→F#m→B7→DM7→E→F#sus4→F#
これ、ギターで弾いてるととっても気持ちいいコード進行で、永遠に弾いてられる。これは素晴らしいサビができてしまった…と思って、AメロBメロどうしよう?とひるんだんだけど、これまた素晴らしいAメロとBメロができてしまった。どうやってできたんだか覚えてない。もしかしたら俺がうつらうつらしてる間に小人さんが作ってくれたのかもしれない。AメロとBメロはほとんど旋律が同じで、BメロでキーがAからCに転調することで開けた展開を作っている。で、最初はAメロのコード進行と同じだったんだけど、そこもさらに色気付いてより良い進行を思いついちゃった。言われて聴いてみれば同じメロディだなとわかってもらえると思うけど、Bメロの方が転調だけじゃなくさらに開かれた響きに感じると思うのです。主人公の胸のうちを描いたAメロからBメロに入ってひとつ開けて周りの情景が描かれる。このAメロBメロのコード展開もとても気に入ってます。さらに言うとAメロは1番と2番でコード進行が違う。1番はちょっと暗め。押し殺した感情を描くように。2番は一歩心の距離が近づいたんだけどまだ踏み込めない心情を描くようなイメージ。ここにベースのアレンジが加わってさらにアンニュイさが増している。隙間の多いスラップがいい。そのアレンジめちゃええやん!と言ったらめっちゃテキトーやけどってまったく表情のない顔でバッサリ切られた。なんて褒めがいのない…。それに合わせてマスターのドラムも1番よりだいぶ音を減らして抑えてる。1番より開けてるんだけど緊迫感は増すような。
1A
F#m→A→DM7→E
2A
DM7→E→DM7→E
Bメロ
FM7→C→D7/F#→G→Asus4→A→C#sus4→C#
ものすごく自然にAからCに転調してさらにドラマチックにサビでCからAに戻ってくる展開もすごいうまくいったな~と思います。さらに間奏でAからCに転調してまた最後サビでAに戻ってくるところも。この間奏、結構長くて、転調もあるし展開どうしようね?って話してて、試しにアーウーのコーラス(4声!)を当てて見たら存外よくて(ライブむずそ~!汗)、デモだと普通にビートを刻んでたドラムもマスターが展開に合わせて非常にドラマチックにアレンジしてくれた。あ、ちなみに最後サビの前のパン!って弾けるところはサンプルのハンドクラップと生のハンドクラップを混ぜてます。ハンドクラップっていうか、もう柏手みたいな感じで録ったけど。ちなみに俺の手です。パ!ドゥンのグリスダウンするベースも後から録って、そこだけのために可能な限りカリカリの音って言って作ってもらって。ハンドクラップのパが速い音なので普通のベースの音色じゃ混じりがよくない気がして、結果カリカリにしてもらってよかった(カリカリのベース音って何?)あと、ここがキモかもしれないサビ中のふわりふわりのところ、地声でも出るんだけどファルセットだとちょっと低い、けどファルセットの方がふわりふわり感が出るなあと思って、迷ったんだけどファルセットで歌うことにしたらこれが大正解だった。で、この曲は花火大会をテーマに歌詞を書いてるんだけど、花火と言えばあの曲ですよね。そう、スターマイン。リフのところのリズム、ドゥンカドッカドゥンカドッカってこれ、ゆったりしたスターマインですよね。デモだとずっと4つ打ちだったのが気づいたらこんなリズムに…。それに合わせてギターリフもお囃子調のフレーズを山下君が考えてきて…。あれ?これスターマインの時と同じじゃん。奇しくもリフのコード進行もほぼ同じ。キーさえも。
偶然なのかどうなのか、この歌詞、スターマインの世界線なのです。スターマインの1番で出てくる手を繋ぐ恋人たちがこのふわりに出てくるふたりなのです!もっと言うとスターマインは夕暮れのや月と手のひらとも繋がっていてさらにこのふたりはサイダーのふたりでもあります。と思って聴くとまたちょっと面白いんじゃないかな~。ちなみにふわりのふたりは具体的にはサイダーの1年前の話なんですね。この時は、俺が思うに、まだ付き合うところまでいってないんじゃないかと。お互いに好きなんだけどちょっと恥ずかしくて告白とか全然無理で。悪口言い合ったり、でも信頼してて、辛い時には支えになって、馬鹿なことで笑いあって、ずっと少しだけ心の中の特別な場所にいる友達って感じだったのに。特別の意味がふたりの中でいつしか変わっていたことに気づいてしまった夏。多分この日は友達たちとみんなで花火大会に行くことになったんですね。ふたりきりじゃないことでむしろ気が楽で、それでも女の子の方はお母さんやおばあちゃんの力を借りて浴衣を着てめいいっぱいおめかしして、そんな女の子の浴衣姿を見て男の子は当然ドキンコドキンコしちゃうわけですがまるで甲斐性がないので似合ってるよとか気の利いたことひとつ言えやしない。そうこうしてる間にものすごい人いきれの中で友達たちとふたりははぐれてしまうのです。なんて都合のいい話でしょうか。まるで神様のイタズラのような。そう、これは神様のイタズラ。ちなみに神様は俺です。そんなこんなでふたりきりになってしまった男の子と女の子。着慣れない浴衣と下駄で女の子は歩きにくいのです。そんなこともわからずいつも通り歩いてしまう鈍チンの男の子。その影を女の子ははぐれないように必死で追いかけます。そしてようやく男の子は気づくのです。気づかなくてごめん…と。俺、歩くの早かったよな?とかなんとか言ったとか言わなかったとか。そして、すわっ!!男の子の手が女の子の手に!!これは飽くまでもはぐれないようにするため!下心とかなんもないっス!と、スケベだらけの心に言い訳しながら男の子は女の子の手をとります。女の子の手は小さくてスベスベで少し冷たい。ぎゅっと握ったら砕けてしまいそうで、ドキンコはまるで明大前を出た京王線八王子行き特急(止まらない)が如く加速します。一方女の子はというと、やはりドキンコはマキシマム。言い換えるならマキシマム・ザ・ドキンコ。男の子の手を握るのは小学校の運動会の演目だったフォークダンスの時以来かもしれません。男の子の手ってこんなにゴツゴツしてるんだ…と思ったかどうか、それは俺にもワカラナイ。祭の夜、屋台の匂い、人いきれの熱気、花火の轟音、いつもとは違うまるで夢のような景色の中でふたりのハートは花火よろしくバーニンラヴ。しかしながら笑っちゃうほどにふたりはバージンウブ。目も合わせられないまま、また歩き始めます。女の子はそんな男の子の影を見つめながら、それでも精一杯恋をしていて、そして精一杯幸せなのでした。。。
っていう妄想。これ全部妄想です。妄想はいいものです。どこにだって行けるし、誰にだってなれる。俺ぐらいになるとね、もう妄想と現実の差ってあんまりなくなってきてるので、ある意味これはもはや俺の体験談と言っても過言ではないんじゃないかと。あー楽しいなー妄想!妄想楽しいなー!あれ?俺やべーやつやん?
今回も長くなったけど、そんなわけでふわりは言葉とメロディとアレンジと、過去と未来が融合した俺らの最高傑作と言える曲に仕上がったと思う。これまたライブが楽しみすぎる曲なのであります。
ちなみにこの曲、新居浜の国領川での花火大会を思い出しながら妄想してたので、最初タイトルを「国領川」にしたいって言ったんですけど、満場一致で却下されました。なむ〜