ムロフェスが終わって合田生誕祭も終わり、あと2日とちょっとでいよいよLUNKHEAD 13thALBUM
「リノセント」が発売になる。いよいよLUNKHEAD2022年夏が始まった、という感じ。
ムロフェスはなんとWESTのトリを任されてしまった。ありがたいねえ。ムロさんの愛だなあ。想像より沢山の人が来てくれて、トリなので当然その場にいる人たちは漏れ無く俺らを見に来てくれたわけで、なので無茶苦茶盛り上がってくれた。男の子が多かったかなあ。サウンドチェックでインディゴをワンコーラスやったんだけど(3人とも歌うのでちょうどいいのです)曲を止めた時に「ウマすぎるぅ~!!」って叫んだ男の子がいて、なんだかほっこり和んでしまったじゃないか。なんだそりゃ笑。初めて見てくれた人も多かったんじゃないかなあ。この数年のライブの中で間違いなく一番盛り上がってたなあ。何かを取り戻した感じがして嬉しかった。
合田祭も楽しかったあ。ほんと年一のお祭りだな〜。それぞれの生誕祭はそれぞれのキャラクターがすごい出るなあ。同じLUNKHEADなはずなんだけど、ほんと、合田悟感でしかなかった。不思議だなあ。俺が下手に行くと立ち位置のバランスがいいんだよね。身長差が。
本番中は歌うのにただ必死でわかんなかったけどアーカイブ観ると俺結構声枯れてるなあ。ちょっと後半アヘってるしピッチも悪い。でもまああの地獄のセットリストをよく歌いきれたもんだ。文字通り、喉元過ぎればなんとやら…また来年もやれたらいいなあ。しかし合田さんめちゃくちゃに動いてるねえ。そりゃあんだけ汗もかくわいな。
合田祭、まだアーカイブで購入できます!
ぜひ歴史の証人になってくれ〜!

そしてそして、そう、リノセントなのです。やっとここまで来ることができた。1年くらい前からこのタイミングでアルバムを出したいねっていう話はずっとしていた。LUNKHEADはデビューからずっとフルアルバムにこだわってきたと思う。俺らはフルアルバムが似合うと思っているしそれはボビーの方針でもあった。俺自身、好きなバンドの作品はやっぱりフルアルバムが好き、ということもある。最近はミニアルバムをチョコチョコ出す方が主流なのかもしれないけど。そのほうがもうちょっとライトに録れるし、定期的に短いスパンで新作をリリースできるのかもしれない。けどやっぱりフルアルバムにこだわりたい。だけどフルアルバムを作るというのはとっても大変なことです。潤沢に予算や時間があるわけでもないしなにしろ曲を揃えなければいけない。それも寄せ集めじゃなく、どこを切っても至高のフルコースになるような曲達を。限られた予算と時間の中で果たして自分達の納得できるものが作れるのか?それなら曲数を絞ってその分1曲1曲をブラッシュアップしていったほうがいいのでは?っていう案も出た。でもそこもやっぱり、フルアルバムと冠する以上、10曲以上という縛りを俺はどうしても譲れなくて。何度も悶々と話し合った結果やっぱ頑張って10曲録ろうよってなり、それが4月だったかなあ。前半のレコーディングまでもう1ヶ月切るかどうかというところ。その時点でまたもや全然曲出揃ってなかったけど(もはや通常運転)3年ぶりの、コロナ禍の中での、そして独立して初のフルアルバム。ハードルたけぇ~。音楽のリリースの仕方も日々変化していて、もはやアルバムという概念自体が時代遅れなのかもしれない。もしかしたら次はもうないかもしれない。だから200%最高のアルバムを作らなければいけない。そして時間はない。小高生誕祭もあったし、なにしろツアー中だったし。体調も崩したし。そこで発動する小高スキル。HPが10切ったらめちゃくちゃ強くなる、みたいな。追い込まれれば追い込まれるほどキレキレになる、逆を言うと追い込まれないとキレキレになれないというありがたいのかありがたくないのか謎なスキルを今回も発動し(ナハトムジークもレコーディングの日取りが決まってからギリギリでできた)本当に自信を持ってメンバーに託せる曲ができまくったし今の俺の200%の言葉を綴ることができた。それまでも結構デモは作ってたので曲は半分くらいあったけど。あと、ナハトムジークを録った時に繋ぐも録ってたので。それでもあと半分を1ヶ月で作るっていう。しかも歌詞は7曲分。アレンジは8曲分。ほんと…よくできたな…どうやって書いたんだ…。けど、あんまり行き詰まった記憶はないんだなあ。さすがのスキル発動。なんならむしろ余裕を持って歌詞は書けたのでスタジオでアレンジを詰める時に体に馴染むまでしっかり歌い込めたほど。山下曲も負けじと巻きで曲も歌詞も仕上げてきて。アレンジも各々家で考えてまずデータでやり取りして共有してそれをスタジオで詰めていく。限られたスタジオワークの時間を最大限無駄なく使えるように。だからスタジオでもほとんど行き詰まるということがなかったように思う。本当にみんなでよく頑張った。最後の1ヶ月でできた曲達は…これは追い追い曲解説ブログで書こうかな。とにかく、結果磐石の態勢でレコーディングに臨むことができたのだった…!!録り終わった曲達の曲順を考えて並べて聴いた時にやっぱり10曲頑張って録ってよかったなあと思った。これは、結果論だけど
やっぱりリノセントにはこの10曲が必要だったんだと感慨に耽ったものです。曲、詞、アレンジ、アートワーク、全てにおいて今の俺らのできる全てをパッケージできたと確信している。音楽は発信する側と受け取る側のセッションだから、生涯大事にしてくれる人もいるだろうし、あんまりかな…と思う人もいるかもしれない。でも少なくとも俺らにできることは間違いなく全部やれた。一片の悔いもなく、胸を張って最高のアルバムができたと言いたい。でもやっぱちょっとドキドキしてる…笑。好きな女の子に告白する前みたいな。でもワクワクのほうが強いな。

そしてツアー!!
アルバムは毎度のことながらツアーで全国のみんなと生でセッションしてやっと完成するんだと思う。俺らが発信して、それをみんなが受け取って、そこからみんなが発信してくれたものを俺らが受け取って。そうやって曲がサナギから本当の姿に羽化するような。
そういう意味でもいつも通り大事なツアーだし、LUNKHEADが次に向かうためにもまたもや勝負のツアーでもあります。確実にこのツアーを成功させたい!!

未だに毎日のようにSNSではバンドの解散や活動休止や脱退のニュースが流れて、俺らよりもよっぽど順調そうな(ように見える)バンドですら。いろんな理由があるにしろそこには少なからずコロナの影響が確実に潜んでて、みーんな凹んでいるし未来の展望がないことに疲れている。誰がいつ心が折れてもおかしくない。そんなニュースを見る度に、ああ、そうかぁと思ってしまう。そういう部分では俺らの強みと言えば勝てないままでここまできちゃった、ってことだろうか。皮肉なものだけど。勝ててないけど負けてやらねえ!でここまできてしまったから、だからやっぱ諦めたくないのよ。それでもこんな状態がずっと続くならいつかは見切りをつけないと、みたいな話が出ないこともないけれど。でもみんな40を過ぎて人生折り返してしまって、朧げに自分の人生のゴールなんかも考えるようになって。そしてそこでやっぱり俺はLUNKHEADのままで死にたいと思う。俺らを好きだと思ってくれる人と一緒にこのメンバーでお互いジジイババアになってもライブしてたい。そんな未来を、少し信じられるような、不安も何もかも蹴散らすような、そんなアルバムができたんです。目の前の世界が少しだけ変わるような、魔法がかかったような、こんな状況で、ただ続けていくことだけが目的になりかけていた俺らが、またあの頃みたいな根拠のない無駄な自信と野望にギラギラ燃えられるような、さあまたここからだ!!と思えるような、そんなアルバムが。
だからリノセント(Re:innocent)ってタイトルは自然にスッと出てきたし、メンバーみんなすとんと腑に落ちた(いつもタイトルは結構揉むのです)。だからもう本当に早く聴いて欲しいんだな!!そしてツアーで会えたなら最高です!!

あー!!もうあと2日と数時間じゃないか!!
下北沢から始まった俺らはスパイシーな日々の果てに、今、コタン(故郷)というサンクチュアリ(聖域)に想いを馳せ、夕というスポットライトを浴びてナハトムジーク(夜の歌)を繋ぎながらふわりふわりとざわついているー!!!

さあさあ!!
ドキドキしながら待ってておくれやす!!!