奇跡は、曲解説ブログで書いたっけかなあ?
当時、壮の先輩が劇団の座長をしていて
その劇団のお芝居があるとみんなで見に行っていた。
で、その時のお芝居のタイトルが
「見えないものが欲しいもの」で
そのお芝居がすごくよくて
それで、作ったのが奇跡なんだけど
それでもに奇跡を入れようと思ったのは
直球のデスクの聖が、奇跡入れて欲しいって言ってきたから
だったかなあ?
バンドの奇跡はめっちゃゴリゴリだけど
弾き語りの奇跡は
なんかこう、曲の持ってる寂しさが余計に際立って
自分でも気に入ってるので
弾き語りでもよく歌っている。
特に新宿でソロの時は。
新宿という街は不思議だ。
俺は学生時代、本当にずっと新宿にいた。
新宿というか、歌舞伎町
大学から歩いていける
というより大学まで歩いていける、って言った方が正しいかも…
朝まで歌舞伎町でヤクザや外国人と遊んでいた。
そんで明け方大学まで歩いていって窓から写真部の部室に侵入して
授業まで寝ていたなあ…
歌舞伎町から早稲田の理工学部まで歩くと
新大久保のあたりを通る。
職安通りの前あたりの連れ込み宿界隈では
明け方でも立ちんぼがいつもいた。
ヤクザとつるんでいると
歌舞伎町のあの雑多な人々の中で
誰がヤクザで誰がカタギかわかるようになってくる。
そうすると、もうビックリするくらい
歌舞伎町はヤクザばかりいる。
(このスキルは後々、全国の繁華街でも役に立った)
けど歌舞伎町のヤクザはプライドがあるので
カタギの人間にめちゃくちゃ優しい。
カタギに威嚇したりしない。
すごく紳士的。
俺にもすごく優しくしてくれた。
けど絶対にヤクザに喧嘩だけは売るなって
タネルってトルコ人の友達に言われてた。
実際、目と鼻の先でカタギの人がヤクザに殴り殺された事があった。
あの時は大変だった。
警察がもう何十人と通り過ぎて
殺したヤクザは興奮しきっていて
警察に羽交い締めされてても暴れていた。
話が逸れたけど
そんな風に歌舞伎町は
いつもキラキラしていて
ギラギラしていて
どん底の人からてっぺんの人まで
いろんな人がいて
みんなどこか寂しそうで
刹那的で
なんか嘘がない感じがして好きだった。

先のブログで書いたけど
レコーディングの4日目で
それでもの曲とあこでもの曲とタワレコ特典のオマケ3曲と
16曲を1日で録ってしまった。
その中でも奇跡は最後の方に録ったと思う。
16曲録った、といっても
準備万端元気一杯なわけじゃなく
それまで死にそうになりながら7曲録った3日間があっての4日目なので
その中での最後の方なので
なもんで、なんかもうボロクソなやさぐれ具合というか
クオリティとしてはひどいもんだけど
なんかもうこれぞ奇跡っていうか
これが奇跡って曲なんだ!!
と、今聴いてても思う。
異様に寂しくて。狂気で。
いいテイクだと思う。
ボロクソだけど。
綺麗に録ったからいいってもんじゃないんだよな。

この奇跡からの蜘蛛の糸の流れがすごくいいんだなあ。
どっちも新宿の曲で
奇跡が蜘蛛の糸への伏線になってる感じで。

歌詞カード、この奇跡のページの写真だけは
俺が撮った写真じゃなく青さんが別の写真を使ってくれた。
新宿の東口の写真。
青さん…本気だナァ…と思った。
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