ブログ書いたら長すぎて一度にあげられなかったので二回に分けます。。


スターマインは
最初にデモを作った時は
至極まっとうな曲だった。
どっちかというと、ガラス玉とか濃藍とか
メロディが綺麗で疾走感があるけどセンチメンタルな
これぞLUNKHEADの王道みたいないい曲ができた!
と俺は思っていた。
今久々にオリジナル音源を聴いてみて
どうしてこうなった?と改めて愕然としている。

自信満々でデモをメンバーに送りつけ
そして後日、意気揚々とリハーサルスタジオに向かった。
桜井さんは毎回、どうにかして曲をいじれないかな?
という節があって
それが小さな反逆みたいに物凄く良くなる時もあるし
きょ…曲を殺す気かー!!
みたいな時もある。
(四分の八拍子の曲をハチロクでやりだそうとしたり
いや、ムリっす。それ歌えねっす。みたいな)
ドラムって曲の骨格だから
悟がトゥルペトゥルペしまくっても
実はそんなに曲の印象って変わらないけど
ドラムが変わるとまるっきり違う曲になっちゃう。
でも俺もひっくり返る前提でデモを作ってるし
4人で想像を超えた先のものを生みたいと思っているので
そうやって色々アイデアを出してくれるのは
本当にありがたいし嬉しい。
それがないと4人でやる意味ないから。
でもね
この曲でいきなり
テーンケッテッケテーンケッテッケ
って叩き出した時には
え、まじで?
って思いましたよ。
そういう曲じゃないんだけど…と。
なんたってこっちのイメージはガラス玉とか濃藍なのだ。
そしたらそこに山下君が
テンテレテンテンテンテレテンテン
と便乗し始めた。
なんなら悟までそこに合わせ始めた。
気づいたらスタジオ内はお祭り騒ぎだった。
誰もがはしゃいで
お祭りビートを叩き出している。
それを俺は呆然と眺めていた。
そして思った。
「ああ、これはもう、戻れないんだな」
そうやってスターマインはできていった。
Bメロだけは元のまんまというか
お祭り感は鳴りを潜めてる。
それがちょうどよくて
ほっと一息というか
カレーの付け合わせのらっきょう的な。
多分コード進行のアンニュイな感じでそうなったんだけど
さすがにここはテーンケッテッケじゃないなーと。
ここのコード進行とメロディがとても気に入っていて
ちょっと凝ってるんだけど
DM7→C#m7→Bm7→C#→E#dim→F#m7→Em7
DM7→C#m7→F#m→E→C#sus4→C#
ていう感じ。
当時限定シングルで出した時にコード譜もつけたんだけど
Bメロのコード進行が耳コピできなくて目から鱗でした
ってリプをもらったんだけど
前半の後半
Bm7→C#→E#dim→F#m7→Em7
のところがめまぐるしくコードが変わってて
最後のEm7がわかりづらいのかな?
ちょっと変則的だから
でもこのEm7がキモなんだな。
他全体がテーンケテッケになったことで
逆にこのBメロがハッと我に返るハイライトになったので
とても良かった。

で、歌詞は結構悩んだ気がするけれども
結果的に曲のお祭り感に助けられてしまった。
お祭りってものに対して小さい時から
いつもどこか物寂しさや物悲しさを感じていた。
なんていうんだろ?
お祭りって
重たく暗い日々の悲しさや辛さ
理不尽だとか暴力だとか
虚しかったり苦しかったり
そういうものを今だけは笑い飛ばしてやろうぜ!
そして今日を糧に明日からまた1年間頑張って生きていこうぜ!
みたいな
そういう人々の祈りとか願いが
幾千年前から受け継がれてきた人々の思いが
あの夢を見ているようなふわふわした非日常の空間の
喧騒や笑顔や賑わいの中にはあるように見えて
それがいつも切なくていつもなんだか胸がぎゅっとなった。
だからお祭りをテーマに言葉を紡ぐと
どうしてもそういう言葉になってしまう。
帰り途とか夕暮れのとか。あと海月もか。
スターマインは毎年7月の終わりに行われる
国領川の花火大会を思い出しながら書いたけど
やっぱり花火大会も同じような気持ちになる。
花火って余計にね、儚いから。
余計にそういう気持ちになるのかもなあ。
だから、ジャケットは国領川をイメージして描いた。
浴衣の少女、めっちゃ難しい。
あのスターマインも満天の星空も全部手描きです。
大変だった~。
白い紙に黒いペンでひたすら点描していって
スキャンして反転させて黒を紺色に変えてるだけだけど。
表ジャケはスターマインで
裏ジャケは最後サビの振り向いた空には星の海
って歌詞を表現してます。
ジャケットもめちゃくちゃ頑張って描いたんだよ~!!
浴衣の模様とかも大変だったんだ~!!

続く〜!!