2013年の5
LOST IN TIMEの海北君から
俺と歌詞を共作したいという依頼があって
そんな嬉しいことはないので快諾して
曲が上がってくるのを楽しみにしてたら
いつかな?いつかな?と待っている間に
6月中旬くらいになってたのかな?
で、デモが届いて
申し訳ないんだけど1週間くらいで書いてもらえますでしょうか…
みたいなのが添えられてて
すでにワンコーラス分は海北君の歌詞が入った
海北君の弾き語りのそのデモは本当にめちゃくちゃいい曲で
夕方の17時頃にメールを確認したと思うんだけど
その日のうちにすぐ歌詞が書けて
さらに弾き語りからインスピレーションを受けて
おこがましくもそのデモに当てて
バンドバージョンのデモまで作って送りつけてしまった。
結果、全然違うアレンジになっていたけど
ロストの三井君に
アレンジする上でめっちゃ参考になったと言ってもらえて。
で、その送りつけたデモのイントロがとても気に入ってて
そしたらこのアレンジはいつかLUNKHEADで使おう!と温めていた。

そして時は流れ2014年
4月かな?
俺らは多分、road to 一世一代のみかん祭と題した
デビュー10周年企画を毎月やってて
その日はnano.RIPEとまわる仙台札幌のスタジオ練習だったか。
みんなが休憩でタバコを吸ったり談笑している間に
俺はスタジオに残ってギターを弾いてて
そこで出来たのがシンフォニアのサビだった。
そのサビのメロディを元に
AメロやBメロを肉付けしていった。
で、デモを作る段になって
あれ?これ
もしかしてだけど?もしかしてだけど?
あのイントロ、ハマるんじゃない??
と思って持ってきたら
これがドンピシャで。
なんだかLOST IN TIMEありがとう~!!みたいな。

デモの段階で、これはめちゃくちゃいい曲だな!!
みたいな手応えがすごくて
曲のデカさから自然と
これはLUNKHEADとファンのみんなのことを歌うべきだ!と。
ちょっと照れちゃうようなクサいことも歌ってるけど
俺は本当にシンフォニアの歌詞が好きで

例えば言い古された誰もが笑うような安い言葉も
大切に言えたならそれはもうかけがえのない
僕らだけの言葉に

って歌詞が最初に浮かんだ時に
今の俺には書けないものはない気がすると思った。
この曲はもう本当にファンのみんなへの恩返しみたいな歌詞で
昔の俺なら救われたっていいんだとか
笑えてもいいんだとか絶対言えなかった。
当時、デビュー10周年、結成15年
出会ってくれたすべての人のおかげで
俺らは救われたっていいんだ
笑えたっていいんだって思えるようになった。
俺らは、っていうか俺が。
ライブの時がいちばんちゃんと生きてる気がするのは
多分、そういうことなんだと思う。
自分が本当の自分でいても許されるというか。
そういうみんなへの感謝とか
あと、なんだろう
ん、感謝だな
ただただ感謝を込めて歌詞を書きました。

シンフォニアって言葉はイタリア語だったかな?
合奏って意味で
よく、俺らが音を出すだけじゃLUNKHEADになれない
みんなの心に届いて俺らの音は初めてLUNKHEADになれるんだ
みたいなことをMCで言うけど
だから俺らはいつでも
俺らとみんなとの合奏なんだなと思って
それはライブでもそうだし
音源でもそうです。
聴いてくれるあなたがいて
初めて俺らはそこにLUNKHEADとして存在できる。
だからシンフォニアってタイトルにしました。

アレンジもデモの雰囲気を活かしつつ
またもやリズム隊はえらいことになってます。
こういうテンポだと
どうして極限まで詰め込むのか。
桜井さんも悟もほとんどずっと16刻みっぱなし。
でもまあ、桜井さんが16刻みっぱなしだと
悟も16刻みっぱなすしかないんだよなあ。
ドラムとベースってのは夫婦だからなあ。
そして桜井さんに16刻みっぱなしにさせてんの
俺だもんなあ。
ギターはこういう曲だと
これまでにも何度も出てきた
付点八分っていう万能薬があるので
山下君は多分そこまで大変ではないけど
その分ソロを弾き倒してるけど。

この曲は2014年秋からの
10NK YOU ALL LUNKHEAD’Sツアーでの
会場限定シングルとして販売されて
さらにシンフォニア企画と銘打って
ツアーに参加してくれたみんなの力を借りてMVを作りました。

この経緯としては
アルバム「家」を制作するにあたって
MVを作る予算は1曲分しかないということで
スターマインかシンフォニアかで揉めていて。
そこで当時、USTREAMとか配信ものの映像を山下君が担当していて
映像関係にかなり詳しくなっていた山下君が監督になって
お客さんの絵を撮ってMVにしちゃえばいいじゃん
そしたら予算ほぼタダじゃん
スターマインとシンフォニアと両方作れんじゃん
的な、めちゃくちゃ無茶振りを
多分俺がしたんだと思う。

いいじゃん素人っぽくたって
メンバーが作ったって言えばそれだけで意味があるじゃん
みたいな。
で、本当にやることになって。

そしたら、蓋を開けてみると
本当にファンの熱量がすごくて
これは何度も言ってきたことだけど
もう本当にすごいのです。
愛が。
作ってきてくれる作品もなんだけど
みんな本当にめちゃくちゃ最高の笑顔で
で、ツアーが進むごとに
みんなの作ってきてくれる作品も本当に
これもう芸術作品じゃない?みたいな
すごくて。
そしたら山下監督も火が着いちゃって
どんどん新しい機材買っちゃったりソフト買っちゃったりして


MVが出来て山下監督から送られてきたのが2014年のクリスマス前
レコーディングの本当にすぐ後かな?

事故のこともあったからかもだけど
正直泣いちゃった。
俺多分LUNKHEADのMVの中で一番好きだと思う。
見るたびに泣いてしまう。
なんでこんな素晴らしいMVが4万弱しか回ってないんだろ??
なんかLUNKHEADで検索しても出てこないんだよな…
もったいない…
たくさんの人に見て欲しい映像作品だと思います。
今回のアス企画も本当にすごくて
アスのMVも楽しみすぎる!!