未来を願ってしまったは
サビとAメロBメロが別々にできて
サビのキーはメジャーCABはメジャーGっていう
これをどうにか合体させたい。
これがABがメジャーAならメジャーCと同主調で転調しやすいんだけど
メジャーAだとAメロBメロからサビへの音程感のドラマチックさが弱くなる。
AメロBメロが高くなりすぎちゃって(1音上がるとかなり印象が変わる)
サビでのパカーンとした感じが弱くなっちゃう。
押し殺した感情を歌うにはやっぱりGがベストで
どうしたもんかなーといろいろ試してみて
Bメロを
Bm7→CM7→D→Em
Bm7→CM7→D#M7→F→G
ってしたらめちゃくちゃドラマチックにサビに繋がった。
D#M7が繋ぎでFからメジャーCの感じかなあ。
サビから2番のAメロに戻るところは
メジャーCからメジャーGに行く下属調という転調で
敢えてバツンと転調してるんだけど
割とすっと馴染んであまり違和感がない。
ガチガチの理論じゃなくて適当に頭の中で鳴る音を繋いでいくので
説明があんまりわかりやすくないけど…
ごめんやで…

で、2番が終わって間奏でまたメジャーGに転調するんだけど
そこからさらにメジャーA#に転調する。
この流れは自分でもすごく気に入ってて
頭の中で展開が流れていくので
思いついたままデモを作っていったんだけど
間奏のコードが
Em→CM7→D→G ×2
からの
Dm7→D#M7→F→Gm7
Dm7→D#M7→G#M7→Gsus4→G→Gsus4→G
っていう
雰囲気としてはBメロに近いんだけどキーが違う。
頭の中で鳴るのでこうなったけど
これどういう理屈なんだろう?と謎だったけど
これはメジャーGとメジャーA#の同主調なんだなあ。
で、そこからG#M7を挟んでメジャーCに戻ってくる。
この流れは本当によくできていて
ギター弾ける人は是非弾いてみてほしい。
結構おお~!と思ってもらえるんじゃなかろうか。
で、自分でも特に気に入ってるのが
それが一聴難しく聴こえないところで。
どやどやどや~!こんなに凝っとりまっせ~!!
って感じに聴こえないですっと入ってくるところで。
全体的に実際かなり凝った作りになってるんだけど
それを悟らせないさりげなさがうまくいったなあ。
あと、実はギターのアンサンブルもとてもこだわってて
AメロもBメロもサビも
俺と山下君でひとつのフレーズになってる。
で、これが後々ライブで大変で
サビでハイポジのフレーズ弾きながら歌うと
どうしても手元を見てしまうので伏し目がちになってしまう。
するとあんまり盛り上がらない…
なので結局ライブでは俺はフレーズを弾かずに
コードを弾いて歌うようになっていった。
やっぱり、みんなの目を見ながら歌う方が盛り上がるんだなあ。

他にも細かいところを結構凝ってて
0:09あたりのガガガガガガガガガって音
あれはギターをミュートしながらガッって弾いて
それを細かく切って並べたやつにフェードをかけて
さらにそこにリバースシンバルまで足して
あのぐわーって広がる感じを出している。
こういうことができるのはスタジオ音源の醍醐味なんだよなあ。
楽しい。
あとエンディング
よく聴くとハヒョハヒョした機械音みたいなのが後ろで鳴ってるんだけど
あれは元々、BOSSのPhase Shifterというエフェクターの
ステップという機能があって
ああいうハヒョハヒョした音が出せるので
それを使おうと思ってたんだけど
テンポを入力できなくて
(つまみをひねって調整するのでどうしてもドンピシャに合わない)
どうしよう?と思ってたら
悟が持ってたマルチエフェクターに似たようなエフェクターが入ってた気がすると。
そしてなんとそっちはテンポを入力できたので
それを使った!!
窮すれば通ず!!
言われてみないと気づかないかもだけど
あるのとないのとでは随分印象が違うので
イメージ通りの感じにできて大満足だった。

メメントモリを作る前に
俺は眠る前というソロアルバムを作っていたんだけど
その間に平行して青に染まる白のライブDVDを作っていて
特典(と言えるのだろうかアレ)として
超怪しいステッカーが中にペロッと入ってて
なんの説明もなくペロッと不気味なステッカーが入ってるので
開けてヒエッ!と声をあげた人もいるとか。
で、あれを描いたのは俺なんだけど
居間の大きいテーブルで描いて
絵の具で色を塗って乾かして
スキャンしてこよーっと思って自分の部屋に行って
スキャンして戻ってきたら
子供が俺の絵の具と筆で絵を描いてたんです。
子供はやべ!見つかった!
みたいな顔をしてたんだけど
その絵を見るとものすごくて
それが眠る前のジャケットなんだけど
感動しちゃって。
こういう絵はもう俺には描けないな、と思って。
キリンはピンクじゃないって知ってるし
像は紫色じゃないって知ってる。
知る、ということは
ある意味、失う、ということでもあるんだなあ。
今思い返すと
小学校の頃とか
今よりももっと激しく生きてた気がする。
いつだか母が、よく生きてたねってぽつっと言ったくらい
しょっちゅう怪我してたし
無茶苦茶なことしてた。
新居浜は山も川も海もあったからなあ。
眼に映るすべてにワクワクしたし
毎日が大冒険だった。
でもそれが普通だったし当たり前だと思ってた。
今はもう恐ろしくてできないなあ。
つまんない大人になってしまった。
つまんない大人になってしまったけど
でも、つまんないままで終わる必要もないんだよな。
ここから切り開いていくことだってできるんじゃないか。
キリンはピンクじゃないって知ってるけど
ピンク色のキリン描いたっていいじゃないか。
俺らの未来は何色に染まるんだろうか。
何色にも染められるんだろう。
俺らが望みさえすれば。

俺がつまんない大人になってしまった一番の理由は
それが「叶わない」と知ってしまったことだ。
でもいいじゃないか叶わなくったって。
叶わないことが諦める理由になんかならない。