ライブが楽しみだったことなんて
多分、かつて一度たりともなかったと思う
ライブが近づくと不安で不安で怖くて仕方なくて
当日なんかもう億劫で逃げ出したくなる
20年経っても
どれだけライブしても
ワンマンでもイベントでも
フェスでもソロでも
崖の淵に立たされたような気持ちになる
ちゃんと歌えるだろうか
みんな喜んでくれるだろうか
まるで公開処刑台に上がるような気分で

1月12日
午前中から緊張のせいか
脇汗がドバドバ出てた
どうも緊張すると脇汗がひどい
北沢タウンホール
余計に抱え込んでたように思う
いつも以上にいいライブをしなければ
そんな風に思っていた
いつも以上にいいライブ
いつも以上に?
いつもってなんだろう
結果、今日は特別よかったとか
今日は声がしんどかったとか
あるけども
今日はこの程度でいいか
なんて思ったライブがあっただろうか
技術も才能もない俺が
やれる事と言ったら
死にものぐるいで歌うだけだったんじゃないか
そう思ったら
そうか、いつも通りやればいいのか
と思えた

考えてみたら
いつも以上に上手く歌えるわけもないし
いつも以上に上手くたち振る舞えるわけもないし
なにを色気付いてたんだろうか俺は
俺は俺以上でもないし俺以下でもない

そう思ったら
とてもフラットな気持ちでステージに立てた
見てくれた人がどう思うかなんて
俺にはどうにもできないけど
俺は俺のやれるだけの歌を歌えたと思う

タウンホールはいいなあ
音も景色も気持ちよかった
壮や悟まで来てもらっちゃって
直球総出で
沢山の人の助けを借りて
ステージに上がらせてもらったけど
やっぱりまたやりたくなっちゃった
いつか、またやろうと思う
いつになるかわかんないけど

さあ、いよいよLUNKHEAD20周年!
来週は初ワンマン再現ライブ!
やっぱり不安で怖くて仕方ない
けど、その先にしか
本当の喜びは待ってないって解ってるんだ
だってもう俺にはこれしかないんだもの

負けない心を
信じ抜く覚悟を
笑いあえる仲間を
心にひとつお守りを
暗闇で開く目を
絶望を切り裂く手を
分かち合える喜びを
心に消えない灯火を

さあ、はじまれ!