一足先に前乗りしているときちゃん
翌日、もちろん面会へみんなで行きました
初めての空間
面会室という名のあれが霊安室というところか
そこには、初めて見る棺に横になる母の姿
(なんかときちゃんっていう言葉をつかえないというか、使いたくない。私はまだ受け入れたくないんやなと今まさに再確認したええんやで私。それでいい。←言い聞かせw)
箱入り娘ならぬ
『箱入りときちゃん』やな・・・・
近寄り覗き込む
そこには、浮腫みもないきれいな姿のときちゃんがいた
ときちゃーーーん
涙腺のパッキンは見事に崩壊
一気に涙が溢れた
皆がそれぞれにときちゃんに話しかけたり触れたり
だけどここでも我が家節がさく裂
『ときちゃーーん、いつまで寝てるん?』
『ときちゃーーん、そろそろ起きたら?』
『ときちゃーーん、もう死んだふりはええねん、起きて』
そしてここぞとばっかりに、そっと頬や足に触れた
そしたらときちゃんの弟が
「お!フニャフニャやん」って
なにしてたと思います?
ときちゃんの鼻をさわって
「昔よーいじめられたんや」ってここぞとばかりに
めっちゃ小さい反撃してた
みんなで一斉に
「やめぇやときちゃんにまた怒られるで」
って。泣いたり笑ったり忙しい一家やな
ときちゃんが気にしていた足の裏
まさかの赤ちゃんの足の裏みたいに
ツルツルでプニプニやった
頬もプニプニ、唇も、足の裏も
死後硬直ってやつはどこへやら状態
ほんまに寝てるんちゃうかっておもった
ただ、いつもと違ったのは体温
ときちゃんのぬくもりは確かに感じるのに
体温だけはとても冷たかった
ときちゃん、
冷たくなかったかな
寒くなかったかな
一人で前乗りして寂しくなかったかな
暗くなかったかな