たいしたことじゃないですが、先日のTOEICでふと気づいたことがあるので少し。
ある程度余裕のある方向けのテクニックかもしれませんけど。
Part.3からって設問と答えを先読みするじゃないですか。
その時点で、いくつかの大問って答えがわかっちゃったりするんです。
たとえばこんな感じ。
1問目:彼は誰か?
●ホテルマン
○ポーター
○ウェイトレス
○カメラマン
2問目:彼はどうして謝ったのか?
●部屋が満室
○外がどしゃぶり
○鍵をなくした
○お金が払えない
3問目:彼はこれからどうするか?
●別のホテルを紹介する
○次回使えるディスカウントチケットをあげる
○車で送る
○リスケする
だってほかの選択肢の組み合わせで論理的につながるものってないでしょう?
そして会話が流れ出すんですが予想通りの展開なので
(ほーらやっぱりね)という感じでさくっと塗って
次の設問と答えに進んで、ストーリーを作って待つ。
それの繰り返しです。
ストーリーが作れない場合でも、
最初の選択肢を選ぶと次の設問の答えは自動的に決まることが多いです。
なので、先読みの段階で
(1問目がこれなら、2問目はこれで、1問目がこれなら2問目はこれだろう)
というあたりをつけておくとたいていその通りになるので楽。
たとえばこんな感じ。
1問目:彼女はどこで働いているか?
A チケットオフィス
B レストラン
C 歯医者
D ラジオ局
2問目:彼は何を頼んだか?
A 診察日の変更
B メインディッシュ
C 勤務日の交代
D 電球の交換
この時点で1問目のAは回答じゃなさそうだなと思います。
2問目の答えにしっくりくるものがないから。
でも内輪の話ならシフトの交歓とか電球の可能性はなくもない。
しかしぱっとみて一番ありそうなのは
B-B(レストランでメインディッシュ)
C-A(歯医者で予約変更)
くらいだろうなとわかる。
そしてたいていそのどちらかで、
オチの3問目:この後何があるか、は
レストランならデザートのサービスとか
歯医者なら前日の予約確認とか、で終了。
・・・書いてて思ったけど、これはストーリーを「作る」というよりは
「思い出す」と言った方がいいかもしれない。
そう、本当に似たようなシチュエーションの似たような問題しか出ないんです。
バカの一つ覚えみたいに。それはなぜか。
そもそも、この試験は英語圏との取引にも支障のないような「事務員・電話対応要員」を育成するための試験だからです。
グローバルな観点では、このレベルのローカル人材に創造的な能力は求められていないんですね。
ただでさえ日本の人件費は高いのに、TOEICが満点というだけの人材に付加価値なんて何もありません。
何が言いたいかというと、この試験はレベルが高くないので、
気楽に受けましょう、でもいくら受けたところで証明できるのは、
「自分はたいした能力はないですが電話の取り次ぎ程度はできますしローカルにしてはコスパのいい事務員です」
という、外資が求める事務系の最低職種レベル以下のことだけなので、
グローバルビジネスの世界でステップアップしたいなら、
適当な点数でやめて、実戦で使える環境を手に入れるなりした方がいいですよ、ってことです。
暇な主婦やリタイア組がはまる分には人生の害にはならないと思いますが、
それにしても本当に創造性のない、つきつめると機械化するだけの試験なので、
あまり人生を豊かにするタイプの試験ではないというか(余計なお世話ですが)
英検や国連英検の方がまだ知的好奇心が刺激されてよいのではないかなという気はします。