JR西国分寺駅にて電車を降りる。
この日の空模様は曇天。
散歩にはうってつけだった。
この日、
ふいに与えられた休暇。
やることもなく
涼しげな陽気だったので、
散策に出た。
目指すは
国分寺市の「お鷹の道」。
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江戸時代、ここいら近辺は
尾張徳川家の「御鷹場」だった。
(=鷹狩りの狩猟場)
小高い丘、その崖の麓。
湧水の流れる小川沿いの道は、
そんな由縁からか
「お鷹の道」と呼ばれるように
なった。
そんな小径の入り口は、
寺院のそばにあるという。
その名は「国分寺」。
まずはそこを目指した。
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西国分寺駅を出て、
まっすぐに道を南下。
幹線道路沿いの歩道を歩く。
30分ほど歩いた所で
東の小路に折れ、住宅街と
家庭菜園の中を進む。

〈道沿いのトウモロコシ畑〉
長閑な風景の中をどんどん進む。
すると、
その先に開けた草原が
見えてきた。
そこには看板があり、
「武蔵国分寺跡」と書かれていた。

〈武蔵国分寺跡〉

〈史蹟の碑〉
こちらは歴史的な遺構。
「お鷹の道」の入り口となる
「国分寺」とは、また別のものだ。
「武蔵国分寺跡」は奈良時代、
聖武天皇の命により建立された
広大な寺院の跡地。

〈武蔵国分寺復元図 - 看板より〉

〈看板〉
道を挟んで、この向かいに
現在の「国分寺」がある。
そちらは江戸時代の建立で、
米津出羽守の菩提寺であった。

〈国分寺楼門〉

〈楼門の解説〉

〈楼門の先には国分寺〉
上記の画像の右手に、
目指す「お鷹の道」の入り口がある。
小川のせせらぎも
微かに聴こえて来た。

〈お鷹の道 入り口〉

〈入ってすぐに案内板〉

案内板のすぐ横、
直角に曲がる道がある。
そして、小川がそばを流れている。
ここは、
住宅に隣接していることもあり、
生垣や塀に囲まれている。
その様は、
萩の「鍵曲 (かいまがり)にも
似ているか。

〈左に見えるは武蔵国分寺跡資料館〉
角を曲がり、先へと進む。
道沿いに流れる小川。
こちらの湧水の流れには、
ホタルも棲むという。
今の季節、夜になったら
光るホタルも見られるのだろうか。

〈住宅に隣接した通り〉
木々の生い茂る道は、一旦開ける。
住宅に隣接した地帯へ。
しばらく歩くと、
ある案内が目に付いた。

〈※進行方向とは逆向きから撮影〉
東西に奔る「お鷹の道」から北へ。
その分岐する先には
「真姿 (ますがた) の池」がある。
案内に従い、湧水群へ。

〈湧水群へ続く道〉
清流の源がこの先にある。
歩を進めると、
左手に鳥居が現れる。

〈真姿の池〉
鳥居の奥には祠があり、
その周りを池が囲っている。
ここが「真姿の池」。
「お鷹の道」に沿う小川の、
水源のひとつだ。

〈清き水を湛える真姿の池〉
水面には大きなアメンボがいた。
そして池の中を大きな鯉も
泳いでいた。

〈真姿の池付近の湧水〉
「真姿の池」の赤い鳥居。
その前の道を挟んで、
向かい側にも湧水がある。
上記の画像をみて分かるように、
湧水は崖の下より流れ出ている。

〈湧水は川の流れへと〉
ここで「真姿の池」を後にした。
再び「お鷹の道」へ。
住宅地との境界の道を
更に先へと進んで行く。

〈生活道路の様相を呈するお鷹の道〉

〈桃色の花が見えてきた〉

〈これは何という名の草木か〉
桃色の花の木の横を通り過ぎ
しばらくすると、
いきなり道は終点となった。
「お鷹の道」の本道は、
思ったよりも短かった。
その距離、
2~3km程度だろうか?

〈お鷹の道の終点、もしくは始点〉
道は終わりとなり、私は立ち止まる。
そして、ふと川の中を覗いてみた。
すると、水中から伸びた草の葉の上に
トンボが一匹とまっていた。
その翅の色は漆黒だった。

〈名をハグロトンボという〉
トンボはしばらく
葉の上にとまっていたが、
ゆっくりと羽ばたきながら
空へと飛んでいった。
それは、まるで蝶のような羽ばたき。
軽やかなその姿は、
秋の訪れを告げているようでもあった。
これにて散策は終了。
ゆるやかな流れの一時であった。