星を唄う少女 ~なるたる~ | 諸々の昼休み

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今まで散々ネタとして使ってきた。

そろそろ、ちゃんと語らねば。

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「なるたる」

鬼頭莫宏作の漫画。
その副題は
「骸なる星 珠たる子」という。

それは少女と竜の物語。

小学6年生の少女、
「玉依(たまい)シイナ」

彼女は夏季休暇中、
父の故郷である島で過ごしていた。

四方を海に囲まれた島。
磯からは、海面よりそそり立つ
「鳥居」が見える。

ある日、シイナはその鳥居を目指して
泳ぐことを試みた。
島の子供たちが「危険だ」と
忠告するのも聞かず。

速い潮の流れ。

彼女は必死の末、
それを乗り越えて鳥居まで辿り着く。

そして、更に海底へと潜ってみた。

すると鳥居の足元には、
小さく奇妙な物体があった。

星型の奇妙な生きモノ。

その唐突な出会い頭、
一瞬の気の緩みが生じて、
シイナは海水を飲み込んでしまう。

呼吸困難となる肺。
彼女は溺れ、海に沈む。

この時こそが
少女・シイナと、
竜の子(竜骸)である
「ホシ丸」との出会いであった。

なるたる
〈ホシ丸とシイナ〉
(可愛らしい絵ですが、
 物語は相当にシビアなのです…)


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この事をきっかけに、
物語の歯車は動き出す。

海に溺れたものの
無事に生還したシイナは、
島からホシ丸を連れて
父と共に暮らすアパートに戻る。

ホシ丸と出会って以降、
彼女の周囲には、自身と同じように
「竜の子(竜骸)」を持ち、
使役する少年・少女が次々と現れる。

竜の子には人智を超えた力がある。
それは強力な暴力装置、
「武器」にもなりえた。

竜の子を持つ少年・少女の一部は、
その若さゆえの残酷さからか、
暴虐の手段として
竜の子の力を行使し始めたのだ。

それに抵抗し、盾となるシイナと
ホシ丸。

いつしか
竜の子を持つ少年・少女達は
二派に別れ、諍いを重ねて行く。

そしてそれは、
世界を二分する戦いへと
拡がって行くのだった。

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秩序のない世界にNOを突きつけ、
破滅へ導こうとする「タナトス」

そして、混沌のまま
世界を拡大して行こうとする「エロス」

そんな「死」と「生/性」の拮抗が
この漫画のテーマか。

その選択は、最終的に
1人の少女へと委ねられます。

玉依シイナへと。

強大な力を持った時、
少女はどのような未来を
選択するのか?

終幕はある種、衝撃的なものと
なっております。

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「竜」というキーワードの下、
私はこの漫画と、
PIKA☆の「龍の棲家」を
重ね合わせていました。

しかし、
それはごく個人的な想いです。

本当は、余り繋がりや関連は
ないのかもしれないですね。

只、双方共に
「生命」という根源的なものに
触れていること、
壮大なる「地球の叙事詩」を
描いている点は
一緒だと思うのです。