煙夜に光る星 ~高田漣と森は生きている(2)~ | 諸々の昼休み

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日々の諸々

高田漣氏の演奏が終わり、
一瞬の静寂が訪れる。
そして、「15分程休憩」との
アナウンスがあった。

私はバー・カウンターの列に並び、
ドリンクの注文をしに行く。
丁度、ステージを
背にするような形で。

すると突然、
背後から音が聞こえて来た。

振り返ると、ステージには
「森は生きている」の
メンバー全員と、サポートの
女性プレイヤー(vibraphone)が
登壇。
サウンド・チェックがてら、
セッションを始めていたのだ。

ニューオリンズ風の、
土の薫りがするサウンド。

その跳ねるビートは、
一瞬にして私を高揚させた。

ドリンク片手に、
思わずニヤニヤしてしまう。

これから始まる本編に、
当然の如く期待は高まったのです。

――――――――――――――――

「森は生きている」

私はこれまで、彼等については
「表層の青さと、深層の成熟」
そのギャップが
面白いと思っていました。

若さに似合わぬ、広範な音楽知識。
そして瑞々しい演奏。
そんなアンバランスさに
常々魅力を感じていました。

しかし、この日観た彼らの姿は、
そんな考えを吹き飛ばすものと
なったのです。

ライヴ序盤は、ごく普通に
1st、2ndアルバムの曲を
披露する形だったのですが、
MCを挟んでからの
メドレー・パートに至った時、
段々と、そして突如として、
その様相は変わったのです。

それはまるで嵐のようでした。

メドレーの終盤に披露された
インストゥルメンタル・パート。

ここでの彼等は
「激情」を晒していました。

特にギターの岡田拓郎氏。

彼のギターは、
灰野敬二ばりに(!)
サイケデリックでノイジー、
且つ轟音でした。
(「轟音」とはいっても、
カフェであるキチムでのことなので、
それは「相対的に」という意味)


アメリカン・ルーツ・ミュージック、
ポスト・ロック、
そして、ハイラマズ的なサウンド。

そのどれとも違う、今まで
見せたことのなかった貌を、
突如覗かせたのです。

「荒ぶる若者」

普段は穏やかそうな彼らにも、
そんな一面があったのだな、と
少々面食らい、又、眩しさも
感じたのです。

そして、彼等はやはり
一所には留まらないのだな、
と思いました。

どんどん先へと進んで行く。

そんな彼等の意思が感じ取れる、
素晴らしいステージだったのです。


高田漣と森は生きている
〈ステージの楽器群〉

手前中央に見える、
「大正琴」のような楽器が
「ペダル・スティール・ギター」

すぐ隣に丸イスが写っていますが、
座りながら弾くギターなのです。

高田漣さんはこの楽器の名手。


(続く)
Link→
野ばらの咲く庭 ~高田漣と森は生きている(3)~