ここまで外したショコラティエは初めてかも。
美味しいランチを食べて、銀ブラ(死語も死語ww)していたら、
ピエール・マルコリーニの隣に新しいショコラティエができてるのを発見!!
イルサンジェー‐食べログ
店員さんが話しかけてきたので、マルコリーニの隣に出すとは強気ですね~と言ったら、
ここらへんを高級ショコラストリートにしたいんですよ~とのこと。
そういえば、この隣もショコラティエだわ。ジョエルデュランってとこ。

看板を読めば、なんとMOF(国家最優秀職人章。財務省じゃありませんよw)を
獲得しているとのこと。しかも路面店は東京が初店舗だとか!パリにもないらしい。
そして珍しいジュラ地方のショコラティエ。ジュラ地方なんて、ワインかフランスを
けっこう好きな人じゃないと、イマイチ反応できないんじゃないかと思いますけど。
ワインではジュラの黄ワインといえば、必ずお勉強で覚えますからね。滅多に飲むことは
ないと思いますが。パリでもジュラ地方のレストランってあったけど、一回しか
行ったことないなあ。
とにかく、ショコラ好きとすれば、行ってみるしかないよね!!ということで店内にGO!
店内に入ると店員のお姉さんが立派な冊子を使って、いかにこのショコラティエが
歴史があるのか、手作りなのか、4代目当主が天才なのかを説明してくれます。
店内もその歴史を前面に押し出した内装。

シカですよ、シカww
イルサンジェーはHIRSINGERと書くのですが、HIRというのはシカを意味するらしいです。
店員の人は「バシバシ写真撮っちゃってイイですよ」とのこと。
このへん、実にサンパ。
で、肝心のショコラなんですが、値札がないんですよ・・・・

どれにしようか選んでるときには、あまり気にならなかったのですが、
お会計のときに、あ~そういうことなのね、とww
ジュラ地方というと黄ワインとか料理とかで、とても個性的な印象があります。
なので、いつも他のショコラティエで買うようなオーソドックスな選択ではなく、
ここんちが得意そうな、スパイスを使ったものだとか、季節のハーブを使ったものとか、
重層構造のものとかをチョイスしました。しめて4粒。
で、お会計。
2800円!!! 4粒でだよ!? 1粒平均700円ってこと??
やられた・・・完全にしてやられた・・・そりゃ値札つけんわな。
ま、それだけの価値を提供してくれれば別にイイんですけどね。
オウチに帰って空けてみると、まず期待感をガッツリ盛り下げるのが包装。
この上にチョコンとドライアイスが乗っかってるだけですぜ。
う~ん、どうなんだろ、1粒平均700円のショコラ。箱なしって。
いやいやいや、問題は味でしょ、味!!
ということで、さっそくお楽しみの時間。
僕はショコラを食べるときは、絶対に水で食べます。
コーヒーを飲むことなどはほとんどありません。コーヒーを合わせるのは
よほど食べ慣れてるものの場合だけ。特に今回選んだのはスパイス系なので、
その繊細さがちゃんと感じられるように口をフラットにしておかねばなりませんからね。
まずは季節のショコラ。「夏のライム」から。
ハーブ自体もそうですが、4層構造なので、その繊細さをちゃんと感じるために一番手に。
う~ん、どうなの・・・!?
確かにライムの爽やかさは感じるのですが、それだけ。
4層になってる複雑さがイマイチ感じられない。アタックからフィニッシュまで平坦な感じ。
ま、定番じゃないからね。季節のスペシャリテだからね。
気を取り直して、ふたつめ。「グリーンペッパー」。ここで口に喝を入れる意味で二番手。

この子はそんなに重層構造でもないので、断面は撮ってません。
断面に鼻を当てるとグリーンペッパーの香りがフワンと。これは期待を盛りたてます。
口に入れるとペッパーのアタックが!そして・・・うん?? そのままフィニッシュ・・・
盛りあがらんな・・・なぜ??
三番手は「プラリネ・アニス」。この子も断面からはアニスシードの香りが。

うん、これはまあまあイケるかも。特にアタック~フィニッシュまでの変化はないのだけど、
アニスとショコラの相性の良さがその平坦さを打ち消してくれてる感じ。
最後は「ヴァン・ジョーヌ」。ジュラの黄ワイン=Vin Jauneをイメージしたとのこと。
なんと中身はカレーっすよ、カレー!!

黄色だ!! カレーの香りがプンと!
アタックはまさしくカレー! でも・・・そのままフィニッシュ・・・
あのですね、ここんちが決定的にいかんのは、カカオの美味しさがまるで感じられないところ。
お客さんは創作性も求めますが、満足感の基本要素はカカオの美味しさがベースだと
思うんですよね。小手先に走りすぎ。
重層構造だったり、珍しいスパイスとの組み合わせだったり、
いろんな努力をしてるのは買いますが、どれも平坦にしか感じられないのは、
カカオのベースがなってないからだと思います。
こういう前衛系ショコラを食べるときって、味覚の旅が求められると思うんですよね。
アタック~フィニッシュまでのストーリー、大胆さ。
重層構造ならなおさら。口溶けていったところで、ここでこういう仕掛けをするか!?という
驚き。それはカレーとかを使うことだけで成立するのでなく、あくまでカカオがベースに
あることが大前提だと思うのです。だからこそ驚きがあるのです。
僕は決して前衛系は嫌いじゃありません。例えばパトリック・ロジェとかは大好きです。
そこには味覚の旅があるからです。
ここんちはフェアトレードカカオを使用してるらしいですが、そんなCSR的な打ち出しを
する前に、ちゃんと味のするカカオ使ってくれよ!って思います。
こんなんだったら、ショコラじゃなくてイイんじゃね~の!?って思います。
こりゃリピーターは来ないんじゃないかな・・・値段も値段だし、ハッキリ言って
お隣のマルコリーニの方がぜんぜんショコラ食べたって満足感あるし。
場所といい、値段といい、イタすぎるマーケティングを久しぶりに見ましたww
このショコラティエのファンも居るのかもしれませんが、
僕の予想では2年は持たないだろうな、このままじゃ・・・






