最近、Amazonプライムビデオがドラマ「ごくせん」をプッシュしてくるので見始めた。ちなみにHuluで第2、第3シリーズも見ている。


改めて見ると、今をときめく俳優さんを数多く(両手を使っても数え切れない)輩出している作品で、彼らがヤンクミに導かれ、高校生をしている姿が実に微笑ましい。そしてヤンクミの生徒に対する情熱に胸が熱くなるのだ。


さて、今期ドラマにも学校ものがあった。私は山田涼介さんを高く評価しているので放送前から楽しみにしていた「ビリオン×スクール」だ。山田さんと木南晴夏さんの軽妙なコンビネーションが素晴らしく、初回からとてもエンジョイしていたが、家族は「好きじゃない」とけんもほろろな言い様であった。


私は「海の始まり」(良い作品ではあった)のように終始沈み気味の作品より、「ビリオン×スクール」や「新宿野戦病院」のようにわちゃわちゃの中に胸を射るメッセージが込められているもののほうが好きだ。そういう意味においても、「ビリオン×スクール」はわちゃわちゃしながらも、実は過去に辛い経験をもつ高飛車な教師が、生徒と向き合いながら駄目なクラスを再生させ、さらに自分の過去にも向き合うというドンピシャ作品で、なんなら令和のごくせんでは?なんて思うほどであった。また主題歌のadoの歌声もとても良かった。今ひとつ高評価ではなかったのは大変不可解と言わざるを得ない。


AI、親の放蕩、イジメ、自殺、スクールカースト、不登校、青年期の挫折などあらゆる問題をコミカルかつ真面目に扱うなど題材は極めてシリアス。なのに虚勢に見えない虚勢で強気に対処するカガミ先生が高飛車に生徒と学校を救っていく。AI教師が最後母と溶け合うところも感動した。残ったのは生徒との信頼関係と勧善懲悪の爽快感だ。昭和や平成とはまた違うように見えて、この番組も本質的な部分は同じなのだと思う。


途中ある意味大切な役割の神木隆之介さんがそっと退場してしまったので、もし続編があるなら二人の関係がわかったうえでカガミッチョとフジマキの絡みをもっと見たいなと思う。