ai haiji hai



ハイジの作者スピリの死後、何人かの別の作家が”その後”のハイジを書いている。そのうちの1つ。


14歳になり、バイオリンを勉強するためにクララの紹介で寄宿学校にはいる場面からはじまる。そして、ハイジが学校で悩んだり、老いたおんじのことを心配したり、山の生活とバイオリンの勉強が両立しないことに悩みながら、女性として大人になる話。


ほかに「ハイジの青春」「ハイジのこどもたち」など、いろいろあるようです。


読んでみて、「それからの~」のハイジが、ハイジらしくないような感じがして少し残念でした。描かれているハイジはすばらしい女性に成長していて、まあ、これでいいのだろう・・ダメではないのです。ただ、私が個人的に感じるのは、そんなにすんなり素直な心の美しい女性になってしまっていることが、なんとも人間らしくないと感じました。ハイジのように感受性が豊かな女の子にはそういう人間の苦しみや悲しみももっとあるし、立派になるのにはそれなりの道中もあるだろう・・ということで、でも、ハイジがどんな大人の女性に成長するのか・・の1つの説として興味深かったので、よみました。


といって・・・ヨコですが、「北の国から」の蛍があんな女になったのも、すごく嫌なんですけど・・・。


子どものころ読んだハイジが今もかわいい子どものまま心の中で生きているので、作者以外の人の手でむやみにその後があるのは、良し悪しだなぁと思いました。作品自体が、悪いというわけではありませんが、この作品で一番成功してるのは、その題名かもしれません。


番外ですが、日本版ハイジがあって、1951年 石原千代 「アルプスの少女」 主人公は 「雪」 それってテレビドラマでは、ヤギの名前・・・?石川 淳が書いた「アルプスの少女」これは生活に戦争の影が忍び寄ります。ペーターは兵士となりなり戦火に巻き込まれたりするそうです。その後、ペーターとクララが再会しアルムにハイジを訪ねるが.....というものだそうです。