先日のTV放送による動画のおかげで新トゥーランドットの全貌を見ることが出来たので感想など書いておきたいと思います
過去記事↓と関連しているのでリンク貼っておきます
宇野昌磨今季FS「トゥーランドット」について②(カレーラス・音源)
宇野昌磨今季FS「トゥーランドット」について③(ストーリー・歌詞)
まずは編曲の変化について
THE ICEのツイレポ拝見していて編曲に違和感ありというお話もチラホラ目にしたので、動画リピしつつ考えてみました
編曲の大きな変更部分は②の記事でも書いたのですがボーカルが変わったことと中盤のステップ部分と最後の合唱部分(ボーカル変更については②で詳しく書いたので割愛)
Turandot Puccini Maazel Marton Carreras Ricciarelli
この動画の10:07辺りから旧トゥーランの中盤で使われていた「砥石を回せ」
場面としてはカラフ王子が父王やリューとの再会を果たした直後で、群衆や死刑執行人が現れ処刑のための刃を研ぐために「砥石を回せ」と歌うところ
この後トゥーランドット姫が現れ、カラフ王子が恋に落ちる場面へと続いていきます
「ネッスンドルマ」は動画の1:35:15辺りから第三幕の始まりで歌われます
三つの謎かけに全て答えた自分をなお拒否するトゥーランドット姫に対して、夜明けまでに私の名前を知ることが出来れば私は死にますと一晩の猶予を与えたカラフ王子
そして姫を想い、自分は必ず勝利すると愛と希望を込めてネッスンドルマを歌います
旧トゥーランの編曲は物語上で言えばここまでとなっていました
つまりカラフ王子は姫を手に入れる「資格」を得ただけで、まだ勝利してはいませんでした
新トゥーランは「砥石を回せ」をカットし↑抒情的なヴァイオリンのメロディーを入れたことで「ネッスンドルマ」を歌う前の、カラフ王子が月明かりの中トゥーランドット姫を想いつつ自身の複雑な心と向き合う様を表しているように思えました
愛と情熱 死への恐怖や不安 それでも運命に打ち勝とうとする気持ち ざわめく心
なので新トゥーランはカラフ王子によりスポットを当てているように思えます
そして「ネッスンドルマ」の後にリューの死という犠牲を払いトゥーランドット姫がカラフ王子への愛を自覚したことで二人は結ばれ恐怖に覆われていた国にも明るい未来が開けていくことを予感させる幕切れで歌われる合唱が動画の2:16:47辺り、新トゥーランの最後に入っています
旧トゥーランはトゥーランドットという物語の第一幕から第三幕の始めまで
新トゥーランは第一幕から旧トゥーランで描き切れなかった終幕までを入れた編曲
ということは・・・
旧トゥーランは「トゥーランドット姫を手に入れる資格を得たカラフ王子」と「TCCで4Fを跳び世界トップに挑戦する資格を得た昌磨君」であり、共に夢半ばであった
新トゥーランはそのカラフ王子と昌磨君が愛と情熱をもって勝利を掴み取り物語は完結する
と、私は解釈しました
それを実現してほしいって美穂子先生の愛も詰まってる編曲なんじゃないかなぁ・°・(ノД`)・°・
カラフ王子と昌磨君が勝利を掴む、これを編曲に込めてオリンピックシーズンに持ってきた美穂子先生天才じゃなかろうか(`;ω;´)
と、まぁこれは一個人の勝手な思い込みと見方かもしれませんが・・・私の中ではしっくりきたのです
ひとつ気になるのはネッスンドルマに切り替わる前の音源が余韻があまり感じられないままに終わってしまうように聴こえるところ
そこは確かにちょっと違和感があるかなと思いました
旧トゥーランではあそこで一拍あり余韻があったので
この音源処理が意図されたものかどうかまではわからないのでなんとも言えないですが・・・
今後変更されたりするかな?聞く側の慣れもあるかと思いますが
でも逆に言えば旧トゥーランはあそこで一瞬ですがホッと一息つくところでもあったので、それがないままに最後まで畳みかけるように緊張感を持続したままいってしまえる昌磨君の集中力とスタミナの凄さも感じたので、どちらの良さもあると感じました
Shoma UNO - 2016 Team Challenge Cup - LP (CBS)
宇野昌磨(Shoma Uno) 2017 THE ICE FS 「トゥーランドット」
今回は敢えてコメントを差し挟まずキャプのみにしました
ジャンプ構成はまた変わるのでジャンプの配置に合わせて今後つなぎや振付も変わっていき、どんどん濃密さを増していくと思います
現段階ではまだラフスケッチといった感じですね
試合のビリビリとした緊張感の中でカラフ王子が演じられる頃にはどうなっているのかとドキドキワクワク楽しみでなりません
でもやはり2年前より力強さや男らしさが格段に増したなと↑に貼った二つの動画を見比べて感じました
そしてスケーティングや動きのベルベット感に磨きがかかった印象
「重厚なのに滑らか」って相反するように思える二つの要素を合わせ持ってる例えって「ベルベット」としか表現できないんだよなぁ
もしくは・・・濃厚なチョコレートか漆塗りの漆器みたいって言えばいいのかな?
加えてこのプログラムにいつも感じる「疾走感」が私は大好きです
また次にトゥーランドットを見れる日を心待ちにしたいと思います