小さい頃、自分の家のトイレが怖かった。
暗くて長ーい廊下の先にあった。
そこまで行きたくなくて、お風呂場で用を足していた時期がある。
(大はさすがにトイレでしてた気がする。)
同居のおばあちゃんは大正生まれ。
ちょいちょい、庭の端っこで用を足していたから、
それを見て、わたしもたまに庭でも用を足していた。
※あ、田舎で庭が広かったので、通りすがりの人に見られることはなかったよ。
その延長で、お風呂場ですることにも抵抗はなかった。
居間から近くて、明るかったから、
トイレに行くよりもお風呂場の方がよかった。
じゃあ、トイレットぺーパーはどうしていたのかといえば。
拭いてなかった。
トイレの後は拭く、ということを知らなかった。
トイレの後は拭くものだ、と知ったのは、小学2年か3年の時。
当時、そろばん教室に通っていたんだけど、
その教室は外のガレージにトイレがあった。
そろばん教室に行く前に、そろばん教室の周りで友達と遊んでいて。
トイレに行きたくなったからガレージのトイレに行って、
用を足して、すぐに出て、また遊びに行こうとしたら、
たまたまガレージの近くにいた他の子に、
「ねぇ、拭いた?」って聞かれた。
その時は、何を聞かれているのかわからなくて無視した。
たぶん、用を足してる音が聞こえていたんだろうと思う。
音がやんだ→直後にトイレから出てきた
から、拭いてないことが分かったんだろうね。
でも、わたしは拭くことを知らなかったから、何を聞かれているかわからなかったし、
でも何かわたしがおかしいんだろうことは雰囲気で分かったので、無視をした。
その出来事と、自宅のトイレに行けなかった時期、どっちが前だったのかはよく覚えていないけど、
少なくとも、小学校2年か3年まで、トイレで用を足した後に拭くことはしていなかった。
風呂場で用を足していたのを、1度だけ母に見つかったことがある。
でも、
「風呂場でするな」と言われただけで、
それ以上何か言われることはなかったし、
拭いてないことに対するツッコミもなかった。
どうして風呂場でしていたのか、聞かれることもなかったし、
わたしも「トイレが怖い」と伝えることもしなかった。
まあ、1歳くらいから保育園に通っていたし、
トイレトレーニングは完全に保育園任せだったから、
わたしのトイレに関して親は全く関心がなかったんだろう。
そういえば、保育園のお昼寝の時、(たぶん年中の時)
友達に、
「なんか臭くない?」
って言われて、臭いを嗅がれたこともある。
それも、トイレの後に拭いてなかったからだ、っていうことに何年も経ってから気づいた。
兄は、小学生になっても夜尿症(おねしょ)が続いていて。
あるとき、母がおねしょマットを買っているところを知り合いに見られて、
「末の娘(=わたし)のだ」
と思わず言ってしまった、
なんてことを聞かされたこともある。
わたしだって、すでに小学生だったのに。
それくらい、わたしのことはどうでもよかったんだなー、と思ったし、
まして、
「友達にくさいって言われたんだけど、どうしてだろう」
なんて相談することを思いつくことはなかった。
子どもを妊娠してひよこクラブを読んで初めて、
『正しい拭き方は前から後ろ』
だと知ったときは衝撃的だったわー。
