【DVD】 冷静と情熱のあいだ | なんとなくシアワセなお買い物

【DVD】 冷静と情熱のあいだ

タイトル: 冷静と情熱のあいだ


気になっていたけれどまだ見ていなかったシリーズ。(^^;)
ようやく見ました。「冷静と情熱のあいだ」。

原作はとっても話題になりました。一組の男女のラブストーリーを、二人の作家が男性・女性それぞれの視点から別々に小説にするという試みゆえに。私はまだ原作:「冷静と情熱のあいだ」Rosso(女性視点版:著者 江國香織)/Blu(男性視点版:著者 辻仁成)のどちらも読んでいません。そしてこの映画を見終わった後の感想は・・・どちらもこれから読んでみようと思いました。

私的には、映像美もさることながら音の面でかなり惹かれた作品でした。まず、物語のはじめから流れているエンヤの曲が、イタリアの赤煉瓦の街並みの歴史を讃えた深みに良くマッチしています。あの静かに浸みこんでいくような歌声と演奏が、物語を盛り上げてくれています。実は映画は観ていなかったくせに、エンヤのCDは既に聴いていた私。(^^;)落ち着くんですもの、あのアルバムを流していると・・・。そしてそして、竹野内豊の声がかなりツボでした。 ぼそぼそとつぶやくように発せられるあの低い声。でも、語尾が少し上がるととてもチャーミング。胸の奥の方に響く感じの声じゃありませんか?一方、ケリー・チャンの方はというと、さすがは国際派。英語の発音がとてもナチュラルだと思いますし、気の強そうな表情の奥に秘められた優しさと脆さの表現の仕方が、日本人の微妙な感覚にも違和感をさほど感じさせずに受け入れられる演技だったことはさすがだと思います。微妙な感覚を演じるのはやっぱりアジアの感覚を持っている人の方が得意なのかしら・・・なんて思った作品でもありました。

エンディングは原作を飛び越えた設定なのだと、著者の一人:辻仁成さんが言ってたようです。私は映画のエンディングが好きでした。でも、原作はきっと・・・。まぁ、それはそれとして楽しみましょう。

イタリアのフィレンツェやミラノに行った事のある方はとても懐かしくなるかも。音楽と映像美のハーモニーと、歴史を身近に感じて生きている人たちの街の様子と、そして主人公達のちょっと押しが足りなくてはがゆいような(^^;)恋の行方を存分にお楽しみ下さい。

10年の歳月を長く感じさせないほどに、時間の流れを吸い込んでしまう街、フィレンツェ。これまでより少し、イタリアに興味が湧きました。


Amazon.co.jp 作品紹介
イタリアで、美術絵画の修復師の修行中の順正は、この地でかつての恋人あおいに再会する。彼女とやり直したいと願う彼だが、あおいには裕福な恋人と打ち込める仕事があり、彼の入る余地はなかった。そんなときアトリエで事件が起こる…。 辻仁成と江國香織が、ひとつの恋愛を男女それぞれの視点でつづった原作を、TVドラマ界の人気監督・中江巧が演出。竹野内豊、ケリー・チャンという美男美女の主演、フィレンツェ、ミラノのロケなど、美にこだわったビジュアルが、悲恋を大いに盛りあげる。竹野内があおいとの過去、アトリエでの事件などに苦悩する主人公を表情豊かに演じている。また順正の恋人を演じた篠原涼子が、彼への熱い思いをほとばしらせる熱演を見せており、一見の価値ありだ。(斎藤 香)
商品データ
●出演: 竹野内豊, ケリー・チャン, その他
●監督: 中江功
●時間: 125 分
●価格: 2,625円(税込)