NHKの「魔改造の夜」って番組を見た。
2月27日放送分は「トイレットペーパーホルダー ペーパー投げ」だそう。
で、その番組内の説明で「トイレットペーパーホルダーを巻き出して~」と言っていた。
「巻き出す」…
一体どういう意味?
「巻き取る」って言われたら意味は通じる。
でも、巻き出すって?
だってさ、「巻く」って言うのは収納方向のイメージでしょ。それを「出す」って?
「甘くて酸っぱくて辛くて苦いスープ作って」と同列の言葉じゃね?
で、こう言う時に頼りになる、ネット先生に聞いてみた。
巻き出す…土木用語で「巻出し(*1)盛土場所や土捨て場で、運んできた土を層状に敷き広げること。」だそうだ。
後は、印刷用語として「巻き出し機」という物があるらしい。
そのページには紙などのロールを保持するスタンドが紹介されていた。
そんなロールを繰り出す事を「巻き出し」と言うのだろうか?
兎にも角にも、狭い業界でのみ通じる業界用語の様に思えるのだけれど…
それとも「巻き出し」って聞いて、すぐに状況を思い浮かべられないのは私だけ?
心配になって妻にも聞いてみたけれど、妻も「よく分からないわね」と。
テレビを見続けると、やはりトイレットペーパーホルダーにセットしたトイレットペーパーをホルダーにセットしたままペーパーだけを如何に遠くまで飛ばせるか…曳光弾の如く、トイレットペーパーを引きずって如何に遠くまで投げられるかと言う競技のようで、その曳光弾の如く紙をロールから引き出していく様を「巻き出す」というようだ。
あまりにも当然のように言っているのだけれど、それって本当に一般的なのかな…
思い起こせば、田舎に住んでいた時は殆ど地元の人としか交流が無かったから、自分の言葉が訛っているかは余り意識しなかった。しかし、高校生になった時点で、更に広域の生徒が集まってくるようになって、自分たちと言葉の文化が違う…イントネーションが違うなどの人が居ることを意識させられた。更に更に東京に出てきて、出張で全国を行脚するようになったら、もう言葉が通じるって奇跡みたいな物だよねって思う場面にいくつも遭遇した。
「手袋を履く」「食べ物を匂う」「だいてー」「なおして」…
私が普段使う言葉に直すと
「手袋をはめる」「食べ物の匂いを嗅ぐ」「おごって」「片付けて」になると思う。
自分の常識が正義だと決めつけると、「なんて変な言葉を…」となってしまうけれど、もし、それらの言葉を話す地域に自分が言行(*2)ったのなら、自分こそが少数派なのだって事。
それは重々承知している。だから思わず「なんじゃそれ!」と言ってしまう事もあるけれど、極力受け入れる気持ちを持つようにしている。
自分の狭い世界の常識では想像も付かない言葉があるのは分かる。
巻き出しも、ロールに巻かれた物を取り出す様だと分かれば、そういうもんかねぇ…と一応納得はする。
けれどさ、公共放送で、そういう地域限定の言葉の特集番組でも無いのに、狭い業界用語を如何にも標準でございと(*3)使うのは如何なものかね。
いや、あまりにも普通に「巻き出し」って使われているので、すごく心配に思うのだけれど、「巻き出し」って言葉、一般的なの?
「巻き出し」って聞いて、すぐに意味がわかるの?
違和感感じないの?
自分だけが無知なの?
ドキドキしてきた。
例え自分の無知をさらしただけの話であったとしても、今回で言葉を覚えたから許してね。
*1:2025/03/02 19:40 冗長削除
*1:2025/03/02 19:42 誤字訂正
*3:2025/03/02 19:44 文章追加