あまり詳しくも書けないのだけれど…
「セットバック」ってやつがあってさ。
要は家の前の道の幅員が4mに満たない場合「その道の幅員が4mになるように両側の家が土地を削って道路用に提供してください」って規則。
うちも家を建てる時に、家を建てる申請を区に出したら「セットバックのお願い」と言う書類が来て、「お願い」って書いてあるんだけれど、拒否したら「では申請を通せません」って言われる。つまり「お願い」って名前の強制なんだわね。ヤ〇◆と変わんねーじゃん!と思うよね。
特にさ、うちの辺りって、家を買った時にはさほど高くはなかったのに、今は到底手を出せないくらい地価が高騰していて、ミミズの爪の垢ほどの土地でも結構な値段がするんだよ。それを「差し出せ」と?
「無料でですか?」と聞くと、さも当然のように「もちろん!」と鼻の穴を広げて答えていたよ。本当くたばってしまえって思ったよ。
それもさ、その区画全部が一斉にやるなら10億歩くらい譲って「仕方あるめぇ」と思い込む努力はできる。けれど、家を建て替えるタイミングで強制的にやるって言うのが陰湿な役所の手口。こういう事をやるから役所の人って好かれんのよって部分がテッカテカに光って表に出ているよね。
(誤解ないように書いておくけれど、こういう嫌な部分はあるとしても、実際には役所の人の努力があるから社会が成り立っている部分も間違いなくある。そういう部分に光が当たれば良いのに、そういう部分は裏に追いやられ、嫌な部分だけが脚光を浴びているのがもの哀しいよな)
で、仕方がないので黒山羊さんに「くれてやらー!」とお手紙書いて家を建て替えたんだけれど、お隣さんは家は建てたばかりのようだし、結構丈夫そうな家だし、セットバックなんて何年、何十年後になるんだろう…って事でさ、傾斜はお隣さんのセットバックしてない方からうちの方に下っているので、ちょっと大雨が降ればお隣さんの方から水がごうごう流れてきて、セットバックされてL字型に組まれた側溝なんてほぼ無視して家の前を水浸しにしてくれる。
まぁ、そんな日は年に何回もないから、まぁ無視して構わないのだけれど、先日、そのセットバックした/していないでできた段差部分のL字側溝及びその上に盛られたモルタルが盛大に崩れているのを発見した。
すぐ脇にうちのポストだとか、お隣の家との境界の塀があるので、わざわざここを通る人もいないし、普通に道路を走っているなら、こんな塀にぶつかる覚悟をして、更に側溝+モルタルと言う段差を乗り越えて走る車もいないだろう。一体なんだろうか…
側溝の持ち主は区なので、国連絡を取って修理をお願いした。2日で修理に来た。すごい速さ。
修理前に現場を見に帰宅の人と話したら、「家の前が狭い(特にお隣さんのところはセットバックしていないし)。なので、車がすれ違う時にこの場所でギリギリ端によってすれ違うのではないか。で、こちら側の車が面倒だからとそのまま乗り上げていくのでは…」と言う事だった。
その推察は信憑性がある。
後考えられるとしたら、うちとお隣のそれぞれに新聞を配達するバイクなどが踏みつけていく…いや、この可能性はかなり低い。というのも、どちらの新聞配達もカブなどを使っている。タフなバイクだけれど、こんな段差を重い新聞で重心が高くなったバイクで乗り上げていくなんて芸妓に等しい。っていうかわざわざそんなケガをしたり、バイクや車を傷つける危険を冒してまでここを通るメリットがない。それよりは「こんな狭い道なのに、なんで向こうから車が来るんだよぉぉ。めんどくせえ」とすれ違い、そのまま「面倒だからこのまま進んじゃえ」って乗り上げていく方が余程真実味があるな。
どちらにしても、その壊れる部分は文京区の所有なので、壊れるなら勝手に壊れたら良いじゃん。私は知らないよ…そう言いたいのはやまやまなのだけれど、実はこの段差の角には打ちとお隣の土地境界を示す標が埋め込まれている。これを勝手に動かしたりする事はできない(物理的にも埋め込まれているから無理だけれど、土地によっては本当に杭を打っただけの部分もあるからね)。今回見つけたL字側溝の損壊を放っておくと、その境界標を埋め込んだ部分も崩してしまう可能性がある。
もし、境界標を壊して動かしてしまった場合、改めて測量屋さんを呼んで測量をし直してもらったり、役所にお出まし願ったり、お隣さんと協議したり面倒くさい事この上ない状況になる。
なので、そんな状態になる前に積極的に動いて修理する必要があるのだ。
なので、今回連絡したら2日で修理に来てくれた区にはとっても感謝。
修理は終わったけれど、このままならまた同じように踏みつぶされて壊されてって繰り返される可能性がある。
今回は普通のモルタルより丈夫っていう物を使ってくれたとの事だったけれど、それでも壊れない訳じゃない。
何とか対策を考えなければ…って事を考えていたら、修理を終えた後、一応モルタルが乾くまで三角コーンを置いて行ってくれることになった。
あ!
これを置いておけば、わざわざ▽コーンを踏みつぶしてまで乗り上げようとする人は激減するんじゃないだろうか…
そう思ったんだよ。
一応ね、セットバックして今は道路になっているけれど、その部分の土地は未だうちの名義のままなんだよね。
その昔ナイトスクープでもやっていた記憶があるけれど、セットバックして道路にしたのに、結局元々の持ち主が「家の前にできて駐車場」として使っていて、全然道路を拡張したように見えない」なんんて事は全国どこでも普通に起きている事みたいだ。
他でもやっているからうちも…っていう理屈が通らないのは重々承知しているけれど、何度も書くようにここはわざわざ通る必要もないところだし、うちの前は一応道路の体をしているけれど、お隣さんは未だお隣さんの土地みたいにちょっと盛り上げて仕切られている。つまりここにわざわざ乗り上げていく車は、堂々とお隣さんの土地に不法侵入しているって事だよ。
それを防止する為に…いや、この先に塀があるから通行に注意してくださいねって意味で三角コーンを置いてあげようという好意なんだよ。
一応ね事前に準備したよ。
三角コーン、コーンベット(2kgの錘)、反射テープ、ワイヤー、南京錠…そんなものを買った。
全部をamazonで買った訳じゃないけれど、大体こんな感じ。全部合わせても2,000円前後だね。
三角コーンの円錐部分の下の方にドリルで穴をあけて、ワイヤーチェーンを通し、反対側は家の郵便ポストの支柱に結んだ。これで一応台風などで暴れてもどこかに行ってしまうって事は無かろう。まぁ台風など事前にわかるなら、事前に家の中に避難させるけれどね。
いろいろあるのでボケボケ君にさせてもらったけれど、こんな感じ。
ね、通行の邪魔にはならなさそうでしょ。
もし、区から苦情が来たら、それはその時に考える事にする。
取り敢えず、これで境界標は買いの恐怖からは一応解放…ってことで。