別にやらなくとも罰則があるわけではないのですが、やらないと非常識な奴とどこで見ているかわからない「世間の目」に思われるやも知れません。
冠婚葬祭の出欠についても同様で、まるでクイズのように、「御出席/御欠席」の「御」だけではなく「御住所/御芳名」の「御」も消すのが正解なのだ!とか言う話に発展したり、ただ「欠席」にするのではなく、相手を思いやる一言を添えるだとか、書かれた文字を応用して何かの絵みたいにしたりとか…
全くかばかばしい事この上ないと思っちゃいます。そんな面倒をさせる事を良しとせず、最初から御中と書いておくか、もうそう言うインクを無駄遣いするだけのクイズみたいなのはやめようよと私は声を大にして言いたい。てか、メールでいいじゃん!
こう言う無駄な事を「礼儀」とかに置き換えていつまでも残す風潮が、いつまで経っても電子化、データベース化が進まない原因を作っているのではないかと思えるのです。
コロナによる外出自粛が本格化する中、多くの企業や学校が自宅で仕事/授業が行えるシステムを導入検討しました。しかし、もともと自宅で作業をするなんて無理と言う職種ではないにもかかわらず、それを実施できない企業や学校が続出しました。
日本は先進国だと言う気持ちは多くの人が持っているのだと思うのですが、本当にそうなんでしょうか。1980年代、コンピュータの台頭が始まる少し前までは確かにその位置にいたのだと思いますが、今の時代に日本は取り残されていないでしょうか。
特別定額給付金の申し込みも、住民票など基本データは役所のコンピュータに登録されています。しかし、それは信用できず(又は、部署を横断して使うことができず)、住民基本台帳のデータを登録した人だけ、更にその確認がコンピューターによる照合ではなく人力による物だと聞いた時は唖然としました。基本データベースというのは登録されたデータを使い回すから、一つのデータをあっちでもこっちでも共有して使うから手間も省けるし情報も共有できて登録する意味があるデータなのです。それが省庁が違うから、担当が違うからという理由で使いこなせないのであれば、全く登録する意味がありません。情報漏洩の危機が増えるだけ登録しないほうがマシという物です。日本が真に先進国であるなら、もっと役所側も国民側も楽ができるシステムが(今回に限らず)作れたのではないでしょうか。
PayPayなどの電子マネー、使う人は大いに利用していると思いますが、使わない人は全く使わない。「へっ!んなもん信用できるけぇー!」ってな感じですかね。あと、お年寄りも「何をどうしていいんだかねぇ」とかね。
かく言う私の義両親も、先日ようやくガラケーからスマホに「良かれ」と思って替えたのですが、結局電話に出る操作ひとつをとっても、画面が違うと操作が違うからと覚えられず、全く触れようとしません。根気よく操作を教え、ライン、メール、カメラ、電子マネーくらいは使えるようになって欲しいのですが、果たしてどうやったらいいのやら…
発展途上国と思っている多くの国では、このスマホや電子マネーが普及しています。たまたま波の波長が合ったというだけかもしれませんが。国を挙げて普及に取り組み、日本なら「わかんねー」「めんどくせー」で投げ出すような人も「使わないと生活できないよ」という状況を作って、皆教えあって対応しているらしいですね。
近くのスーパーでも電子マネー対応が少し前に始まり、POS端末にカード決済の装置が取り付けられました。そしてコロナの煽りで、店員と客のものの受け渡しも直接やらないようになり、客はポイントカードにポイントを登録したかったら、クレジットコードで支払いたかったら自分でカードを通して操作するという形に変わり、「どうやるのー?」と戸惑うシーンが散見されました。それでもみな説明を受け覚えていきました。「海外では」ではなく、日本でも同じことが起きていたのです。
必要があれば覚える…単純なことです。
老人には新しいことは無理とか、勝手に決め込まず、何が必要か、何をすべきかで進む方向は決まって欲しいですね。
日本はシステムが固まって頭も硬くなって、新しいものを取り入れるには腰が重くなり過ぎてきている状態なのだろうと思います。なんとか、行政側はデータベースとは何かを理解して、使いこなせるシステムを構築し、国民側はせめて誰でもがスマホ、電子マネーくらい使えるような社会にしていかないと日本は世界から取り残されていくように思えてなりません。