こんにちは、シングルマンションのラムラックスです。


先日「No Man's Land」のフランス大使館をご紹介しましたが、


今から8年ほど前、やはり取り壊し直前のビルを使った


「Emotional Site」というアートイベントが開かれたことを思い出しました。



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食糧ビルディング(東京米穀取引所)

竣工:1927(昭和2)年

取壊:2002(平成14)年


場所は江東区佐賀、昔この場所でお米の取引がされていたそうです。


このため、建物は口の形になっていて中庭があり、ここで取引をしていたそうです。



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中庭


バルコニーがあって、取引しているさまを上から眺めたのだとか。


このイベントを見に行ったときは、建物の隅から隅、


回廊の裏のカオスな部分に至るまで、立ち入って見たりなかなか無い貴重な機会でした。


有名でしたが今ほどの存在ではなかった奈良美智さんが参加されていたりして、


会場は熱気がこもっていました。



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三階の講堂・アーチ


講堂の内部のアーチにも、米!お米の花が漆喰で描かれています。


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この講堂はTVドラマの撮影などに良く使われていて、怪しげなシーンに良く使われていました。


だから見る機会は多かったのですが、初めて本物を見ました。


TVで見るほど広くないし・・・怪しげでもない・・・演出ってすごいな~。


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三階・講堂の窓


アーチの付いた窓、枠も当時のままだそうです。


講演だったり、パーティーだったり、多目的に使用される場所ですので、


要所要所に装飾が付いていて、素っ気ない中にも当時の華やぎを連想させますね。



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窓から中庭を見る


窓の鍵の形がなんともいい感じに使い込まれています。



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屋上から中庭を見る


写真上部の回廊上にかかる庇の部分は、一部半透明のアクリル材(?)が使われていて、


回廊にいると柔らかい光が差し込んできます。


ヨーロッパ地方のパティオのある建物みたいですね。


今、この建物が残っていたら・・・


けっこう活用方法があったと思うのですが・・・


中庭はヨーロッパ風のカフェにしたら、ヴィーナスフォートみたいじゃないですか?


あっちが似せたんですが。。


この取り壊しの前にも何回か存続の危機にあって、長らえてきたのですが残念でした。




余談ですが・・・


2002年当時のデジタルカメラは、今ほどの高性能機種は出回っておらず、


夕暮れ時の訪問だった私のシャッターチャンスは、結果ブレブレ写真ばかりでした。


デジカメの広角機種もありませんし、フィルムで撮った写真もあるのですが・・


ブレブレなのはどちらも変わらず・・・


三脚立ててしっかり撮るほどの根性は持ち合わせておらず、


今となっては後悔ばかりの写真たち、ですね。。