「ご飯が美味しいね」

その一言が、彼女の人生を動かした。
たまたま職場でお弁当を分けたときに
言われたその言葉。

たった一言なのに、
胸の奥が熱くなり、
涙がこぼれそうになった。

家では、夫はいつも無関心だった。

「別に」「ふつう」

そんな言葉ばかりで、
彼の中に自分の存在が
透けて見えない気がしていた。

だからこそ、
「おいしいね」と言われた瞬間、
何かが静かにほどけた。

もっと自由になりたい。
もう我慢の中だけでは生きたくない。

けれど、その思いの裏側には、
長年染みついた“恐れ”があった。

「この歳で始めても遅い」
「お店なんて、わたしにできるはずがない」
「夫に何を言われるか分からない」

心の奥にある小さな声と、
頭の中の否定の声がせめぎ合う。

それでも、手は動いた。
 夜、ノートを開き、
 食材の組み合わせや彩りを描きながら、
 心が少しずつ温まっていく。

「これが、わたしの好きなことなんだ」
そう思えた瞬間、
見えない枷が少し緩んだ気がした。

 数か月後、

近所のママ友に頼まれて
作ったお弁当が評判を呼び、
口コミで少しずつ広がっていった。

保健所に相談し、
友人にチラシを作ってもらい、
小さなキッチンカーを中古で手に入れた。

最初の日。

手が震えながらお弁当を手渡す、
お客さんが笑顔で言った。

「おいしい。なんだか優しい味がするね。」

その瞬間、堪えていた涙があふれた。

この一瞬のために、ここまで来たんだ。
もう、誰かの顔色を伺って生きなくてもいい。
もう、自分を抑えなくていい。

「ありがとう」と微笑んだその時、
ふと視線の先に、 見慣れた姿があった。

 ——夫だった。

 少し照れくさそうに立って、
列の最後に並んでいる。

「お弁当、ひとつください」

思わず笑ってしまった。

彼がこんなふうに
自分の世界に足を踏み入れてくるなんて、
夢にも思わなかったから。

 手渡したお弁当を受け取りながら、
 夫は小さくつぶやいた。

 「……うまそうだな。」

 その一言に、
これまでの沈黙の年月が、
静かにほどけていった。
その声に、彼女はまた泣きそうになった。

きっと夫も夫で、 夫の中に何か
縛られていたものがあったのかもしれない。

そう思えたとき、
心の奥がすっとほどけた。

自由になるって、
誰かを責めることじゃなく、
自分も相手も赦すことなんだと気づいた。

小さな台所から生まれたお弁当は、
今日もどこかで誰かの心をあたためている。

静かに、優しく、息づいている。

抑圧の向こうには、
思いがけない“やさしい再生”が待っていた。
 

これがボイジャータロットの
教皇のワンドからのメッセージです

 

 

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変化のリズムに気づくと、心は自然に整っていきます。
もしあなたも「変わりたいけど、どうすればいいかわからない」と感じているなら、
まずは“今の自分”を見つめる時間を持ってみませんか?

 

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