大都会横浜(色々ツッコミどころはあるだろうけど、あえて今はこう呼ばせていただきたい)で野生のキジに会う。

横浜市内をベースに活動する風景写真家の駆け出しとして掲げたミッションのひとつが完了し、喜びでいっぱいだ。



この日は初お目見えということもあってか、写真作品としての出来は微妙。

背景に余計なものがたくさん入り込んでしまった。

まあ初めてにしては上出来かな、自分を褒めてあげるとするか。


だがこれで終わらせたくはない、欲がどんどん湧いてきた。

次回に会った時は、この前とは違う姿を捕らえたい、そこでキジのことを色々調べてみたら、いくつかおもしろいことが分かった。


・メスは小柄で地味だけど美人

国鳥としてのキジの鮮やかな姿は実はオス、メスはどんなかというとまったく違う。

(Facebookより。ご本人の許可を得て拝借)

まず体が小さい。

オスの平均が81cmくらいなのに対してメスは58cmほど。

また色調も茶色目で地味、でもよく見ると目がクリクリしてて顔立ちは美人。

人間の女性だと間違いなくモテるタイプ。


・オスは子育ては一切しない

キジの子育てはいわゆる完全分業制、6月の今の時期は繁殖期。

ナワバリを守るために、あの特有な鳴き声とバサバサの胸うち(ゴリラがやるようなやつ)で牽制する。

派手好きで子育ては一切しないくせに恫喝はする、人間の男性だったらアウトだな。


・メスは複数のオスのテリトリーに出入りする

ワンオペ育児を一気に引き受ける、小柄で控えめで美しいメスキジちゃん、しかしそこには昼顔があった!

なんと、彼女たちは1人のオスじゃ物足りず、いくつかのオスのエリアに出入りしてるとか!

まあでも、オスにしても満更でもなく、そこは来る者拒まずらしい。

江戸時代の男女関係みたいだな。


・その他のスペック

キジの生態について、いちいち人間に当てはめて重箱の隅をほじくり返してきたが、他にもいくつかスペックがある。


・・飛ぶのは苦手だが走るのは速い

孔雀と同じで、飛ぶのは不得意のようだが、走るのは結構速い。

時速換算すると最大で32km程度というから、もはやウサイン・ボルトでも追いつけない。

確かに飛んでる写真ってほとんど見ないから、逆にレアなのかも!


・・鳴き声はケーンではない?!

キジの鳴き声についてはケーンケーンと表記されているが、それには若干の疑問が残る。

ケーンというよりはクォーン、クウェーンというか。

喉を狭めてエの母音を発音する感じ。

そう言えばアラビア語にこういう音あったな。


・・地震予知の能力がある?!

地震予知といえばナマズが有名だが、実はキジには人間が知覚できない地震の初期微動を感知できるらしい。

今風に言うと、動物緊急地震速報とでもいうのか。

でもあの激音がキジの声ってのはますます嫌だな。


・・食べられる

時々聞く話だが、雉をしめて食べるという話を聞く。

食べたことはないけど、キジマニアとしては敢えて食べてみたい。

100gあたりマグネシウムを20mg程度含むみたい。

山形県では癇癪には黒きじの肉が効くという言い伝えがあるが、やはりミネラルが豊富だからだろうか。

そう言われてみるとますます食べてみたくなった。


・・数は減っている

東京都では絶滅危惧種の手前のレッドリストに分類されている。

その一方で農作物にも年間2800万円程度の被害をもたらすよう。

ちなみに農作物被害ナンバーワンはカラスの41億。


以上、キジの生態について引き続き暑苦しく語ってしまいました。

知れば知るほどますます好きになった。

もはやキジマニアと言われるようになれたら本望だ。

今度は絶対に良い写真を撮るぞー!

待ってろよ、イケメンキジよ!


なお資料は以下を参考にしました。