母は優しく頭が良かったが身体が弱く精神的にも弱い人だった。
父はほとんど話さず殻にこもっていた。
母は動物好きで外見が好みというだけで父を選んだのだろう。
蓋を開けてみればせっかく就職した大手企業はやめて職を点々とし、趣味に没頭して全くコミュニケーションを取ろうとしない人だったのだ。
母は寂しかったのだろう。
子供にも不平不満や愚痴ばかりこぼすようになった。
母はネガティブ思考で口が悪く毒をまき散らす存在だった。

私は意識が人ではなかったが、周囲から浮かないように子供らしく振舞った。
しかも服を着ていれば見えない所だが生まれつき大きな痣があり、小さなころは一緒にお風呂に入るたびに母は顔を歪めた。
その痣は火傷の後のように真っ赤で自分で鏡で見た時ショックを受けた。
母は私の痣を見るのも嫌だったらしく、お風呂に入れる役割を早々に父にバトンタッチした。
そして私は身体が弱く熱ばかり出していた。
生まれつきの体質だろう、体力は普通の人の半分以下くらいしかない。
病名がつかなければそれは人には全く理解されず、体調を崩して学校に通えなくなると母には仮病扱いされて罵倒された。
生きているだけで体力的に辛かったのに誰もわかってくれない。
もし貴方が頭や手足に常に何kgもある錘をつけて日常生活をしたらどうなるのか?
想像して貰えれば少しは辛さが分かると思う。

私は寿命が来るまで100年近くも人として暮らすのかと思ったら気が遠くなった。
関わるのは子供ばかりで純粋だが幼くて話は全く合わないし、幼稚園でのお遊戯は何が楽しいか理解できなかった。
話がそこそこ合うのは人生経験豊富で精神が磨かれた老人くらいしかいない。
さっさと人としての生活を終えて元居たところに帰りたかった。
なにか使命があったはずだけど、どうしても思い出せなかった。
ただ転生前に誰かと「どんなに辛くても自分で命を絶ってはいけない」という約束をしたことは覚えていた。

兎に角人の影響を受けずに純粋なまま大人にならなければいけないことはわかっていた。
記憶は消されているが空の向こうから来たのは分かっていて、私は空ばかり見上げていた。
辛い時には必ずと言っていいほど虹が出た。
二重の虹もしょっちゅう見ていた。
私は虹を見る度に向こうの仲間から頑張れと言われている気がした。

私は歳をとっても未熟な人がいるのだなと冷静に親を観察していた。
でも自分が身体が弱い事やいう事を聞かないと存在を否定されるのは嫌だったし傷ついた。
母の機嫌を損ねるとぐちぐちといじめられる。
家で親にいじめられていたせいか自己肯定感が下がったのだろう。
私たち姉妹は3人ともいじめにあった。
それでも肉体は魂の入れ物に過ぎないと知っている私は精神的ダメージは少なかったと思う。
シンデレラは助けられてハッピーエンドになれたが、救い出してくれる存在などいない。
与えられた肉体と環境で最大限居心地を良くするように自分で努力するしかない。

私は常に情緒が安定しない母親の機嫌を損ねないか、顔色を見る習慣がついていた。
しかも体が弱く体調を崩してはよく学校を休んだ。
優しいが目立つのが嫌いで気が弱く攻撃しても絶対にやり返さないタイプだったから、今思うと人から八つ当たりの標的にされやすかった。
いじめはもちろんする方が悪い。
でもターゲットになりやすいのはどこか周囲から浮いていて、付け入られる要素のある弱点がある人間だ。
いじめをする人は親と仲が悪かったり不満があったりするので、憂さ晴らしをしているだけだ。
獲物を探している人は弱いものを探し出し、常に攻撃する理由を探している。
もし理由がなければ事実を歪めてでも作り出す。

いじめにあっても私は平気な振りをした。
反応すればそれだけ相手は喜ぶのがわかっていたからだ。
冷静に自分も周囲も観察したが、悪意を持たれる理由がその時の私には分からなかった。
最初にいじめにあったのは小学校5、6年の頃だ。
5年生の時前後の席になってよく話しかけてくる仲の良い男子がいた。
ある日学校に行くと黒板やクラスの自由帳にその子と私の相合傘がかかれていた。
それをきっかけにクラス中の人からからかわれるようになった。
それと同時にグループ決めの時は必ず仲間外れにされる嫌がらせも受けるようになった。
普段遊んでいる友達がその時だけ私をグループから外してくるという嫌がらせをしてくるのだ。
事もあろうに担任の先生も意地が悪くいじめを容認し、仲間外れにされる私の様子を見て楽しんでいた。
身体測定の度にいじめの主犯の子が嬉しそうに私の痣を見た意地悪そうな顔はいまだに忘れられない。
私には何故そんなことをされるのかさっぱり理由が分からなかった。
でも卒業後いじめの理由が判明した。
主犯の友達が好きだった男子と私が仲が良かった事を嫉妬して意地悪していたと本人が白状したと他の友達が教えてくれたのだ。

いじめをされたとき相手を思い浮かべると、なぜ自分がこんな目にあわなければいけないのだろう?という悲しみと同時に憎しみがわいてくる気がした。
私はその感情をかき消し、相手が何をしてもそれに引きずられてはいけないと思った。
私は敵意を向けられても敵意を返さない事にした。
争っても火に油を注ぐだけで何の解決にもならないと分かっていた。
自分がネガティブな感情に飲まれないためには相手を許すしかない。
いじめをする人はやり返す相手にはいじめはしないし、大抵は周囲を騙すか逆らえないようにして巻き込む。
ターゲットにされないように強くなろう。私はそう決意した。
いじめられているのはやり返さない弱い相手と思われているからだ。
ならば自分が強くなるしかない。

 

 

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