チコちゃんの中で、泡は満員電車の様にぎゅうぎゅうにおしくらまんじゅうをしているという話がありました。

泡同士が押し合っている結果、その隙間に汚れを吸い込む働きが起こるというもの。

押し合っているので泡は球形ではなく多角形になっている、とも。

 

押し合っているのに吸い込む事が出来るとは妙な話で、また泡と泡との間が汚れを吸い込むのなら泡が周りから加えられていた圧力が減るのでその泡は大きくなるはずですが、、、放送を見る限りにおいてはそうなってはいない様に見えました。

 

泡の中の気泡が多角形になっていてそこに汚れを吸い込む事が出来るのは、泡は押し合っている(有圧)のではなく逆に引きあっている(負圧)のでは?

泡の膜が外側に引っ張られて多角形になっている可能性があるということ。

その方が、汚れを吸い込む現象及びそれを撮影した動画で起こっている状況に合致している様に思えます。

 

そこでググってみた所、その話の元になったと思われるものを発見しました。

(そして、全ての泡が多角形でも汚れを吸い込む訳でもない事が判明)

 

花王のホームページより

 『泡で汚れは落とせない? 化学界も驚愕の新常識』

 

そこでは、

 

狭い隙間(二次元系)に泡を挟んだ場合では、『空気の含有量(気相率)が84%※を超えてくると、泡の形が丸から多角形に変化する。泡同士のおしくらまんじゅうだ。』(※ 三次元の泡では74%)

 

との記述と泡が油を吸い込む時の動画が紹介されていますが、何回見ても油を吸い込んだ後は泡が小さくなっている様に見えます。

 

そして、おしくらまんじゅうという記述はあっても、そこに「泡の中の気泡の圧力が高い」とは一言も書かれていません。

泡には球形に戻ろうとする物理的な力がはたらく。ぎゅうぎゅうの満員電車では他人の動きに巻き込まれそうになるが、油も強引に戻ろうとする泡に引きずり込まれるというわけだ。 』と書かれているのみ。

 

やはり、泡同士は押し合っているのではなく、引き合っているのではないかと。

泡が密集しているがために表面張力で最小の表面積になることを止められているので、それが油を吸い込む力(『球形に戻ろうとする物理的な力』)となっている可能性。

 

ただ、花王のホームページでは、「毛細管現象ではない」とも書かれています。

(毛細管現象は表面張力と密接な関係があります)

もっとも、毛細管現象はそもそも最初に微細な隙間が「ある」ことを前提とした物理現象なので、今回の事象が毛細管現象ではないと言われればそうなのかもしれません。

 

泡の中の気泡の圧力を時系列で確認できれば何が起こっているのかを知ることは簡単なんですけどね。

その微細な空間の圧力を測定するのは難問だと思いますが。

 

その他、前述のリンク先で知った情報。

泡が細かいほど(細かく泡立てるほど)、界面活性剤の悪影響を肌(皮膚)に及ぼすことを軽減出来るそうです。

 

・・・私が使っている石鹸シャンプーもよく泡立てた方が頭皮に良さそうだなと思いつつ、面倒ではある。

詳細はリンク先で。

 

 

「99.9%は仮説」(by竹内薫さん)